オゼイトトンボにも出会える?!「沢田湧水ガイドツアー」を開催しています

2021/5/23

園内の沢田湧水地では、4月~11月上旬の毎週土・日・祝日に「沢田湧水ガイドツアー」を開催しています。
このツアーでは、公園ボランティア「沢田湧水地パートナー」の皆さんの案内のもと、普段は入ることができない沢田湧水地の自然保護区内を観察することができます。

今は、オゼイトトンボなどのトンボ類を観察することができるシーズン。

今日は「沢田湧水ガイドツアー」に参加して、生き物探しに行ってきました

 

みはらしの丘の北に位置する沢田湧水地。
この一帯の地下には厚い砂の層があり、さらにその下には水を通しにくい層があるため、砂の中にたまった雨水が湧き出して湧水地となっています。

“生き物の宝庫”とも言えるほど様々な動植物が生息しており、ガイドツアーでは間近で観察することができます。

 

それでは早速ガイドツアーに出発!
まずは、水が湧き出している「源頭部」を見学します

水の湧き出し部にそっと手を差し込んでみると、中から水で押し上げられるような、ふわふわとした不思議な感触。

湧き出し部の底も、思いのほか深いようです。

 

続いては、沢田湧水地の中を伸びる木道を歩きながら見学。

コロコロ、カカカという「シュレーゲルアオガエル」の声に誘われるように、どんどん奥まで進んでいきます。

 

木道沿いにスッと茎をのばす植物を発見。

こちらは「ウキヤガラ」。

三角柱のような茎が印象的です。

 

続いて見つけたのは、端午の節句に「菖蒲湯」としてお風呂に入れることでも知られる「ショウブ」。

アヤメに似た花を咲かせる「ハナショウブ」とは別の植物です。

白いお花が咲いている様子も観察できました。

 

木道沿いの小さな池の周りで「オゼイトトンボ」を発見!

オゼイトトンボは、細い体と鮮やかな水色が特徴で、茨城県版レッドデータブック(2016)では準絶滅危惧に選定されている希少なトンボです。

 

あちらこちらを飛び回り、中にはカップルの姿も

きれいな姿に、ついつい見とれてしまいます。

 

木道の周りでは、「ニホンカワトンボ」や「シオヤトンボ」、「クロスジギンヤンマ」など、大きさや色も様々なトンボたちが飛び回っていました。

羽を休める瞬間を狙って、トンボたちの様子を観察。

「ニホンカワトンボ」

 

「シオヤトンボ」

 

近くでは、コロコロ・カカカという鳴き声の主「シュレーゲルアオガエル」が、葉っぱの上で日向ぼっこをしていました。

 

その先では、シュレーゲルアオガエルの卵も発見。

「あっ!あった!」

「シュレーゲルアオガエルは、白い泡状の卵を産むんだよ」

 

その他にも、沢田湧水地では様々な生き物に出会うことができます。

手を伸ばすとそっと逃げてしまう「カナヘビ」

 

つぶつぶの赤い実がきれいな「ヘビイチゴ」

 

下向きに白い可愛い花を咲かせる「エゴノキ」

 

「ヤマグリ」の葉を巻いてつくられた「オトシブミ」のゆりかご

(この中にはオトシブミと呼ばれる昆虫の卵が入っているんです!)

 

「『ヨシ』の葉で笹船をつくってもらったよ」

 

池の中をすくって「アオイトトンボ」のヤゴも観察

 

「これは何の生き物?」「不思議な形のお花!」

初めて出会う生き物たちにドキドキ・わくわくしながら、探検気分で自然観察を楽しめる「沢田湧水ガイドツアー」。

4月~11月上旬の毎週土・日・祝日に、午前10:30~・午後13:30~の2回を基本として随時開催しています。

公園ボランティア「沢田湧水地パートナー」の皆さんが、沢田湧水地でお待ちしています。

 

最後に沢田湧水地ニュースをお届け

ガイドツアーでは見に行くことができませんが、先日「田植え体験」を行った沢田湧水地の奥の水田では、小さなイネたちがすくすくと成長していました

例年、秋には収穫や脱穀の体験も開催。

今から秋が待ち遠しいですね