スタッフブログ
《初夏の花情報》コキアが丘に届くまで
2025/6/23
この時期、紫陽花などの花々を見ると、心晴れやかになりますね
前回のブログでは、コキアの植え付け準備をご紹介しましたが、今回はいよいよ、植え付け作業に密着
作業の工程からスタッフのやりがい・苦労話など、現場の”生”の声を届けます
晴れたり曇ったりと、梅雨入りが迫る昨今
『みはらしの丘』に行くと、少しずつ夏の景色へと衣替えが進んでいました
(6月5日時点の『みはらしの丘』の様子)
作業をしているスタッフがいたので、近くへ行って見ると、コキアの苗を発見
丘ではなんと、「コキア」の植え付け作業が、もうすでに始まっていました
そもそも「コキア」は、ヒユ科ホウキギ属、ユーラシア大陸の乾燥地帯原産の一年草
当公園では、オリジナル品種の”ルージュ”を植栽しています
(コキアの苗)
ふんわり丸く育つのが特徴で、最初はこんなに小さく細長いがやがて、まるまると育っていきます
小さな苗が大きく育っていくのは、植物のパワーを感じますね
(植栽するコキアの苗が並ぶ園路脇)
『みはらしの丘』では、春にはネモフィラ、夏から秋にかけてコキアを植栽しています
同じ場所に植えるため、まず土壌を掘り起こす作業からスタート
(一部エリアの土壌改良作業中の丘の様子)
例年、コキアの植え付け作業は、6月上旬~中旬にかけて始まります
梅雨の合間を縫っての作業になるため、天候を確認しながら、スタッフ同士で役割を分担して作業を進めていきます
掘り起こした土は、人の手でならしてふかふかに仕上げます
その後、コキアが綺麗に見えるよう、丘全体を見ながら植栽場所を決めていきます
(土にラインを引く作業の様子)
美しく見える景観にするには、生育環境を整えることはもちろん、植栽場所も重要に
そして、植栽の際にはちょっとした工夫も…
(専用の器具を使用して、70㎝間隔に区切る作業)
コキア同士が重ならないように、70㎝間隔に”しるし”を付けていきます
その後、苗を植える穴を掘るのですが、これがなかなかの力仕事
(スタッフ同士確認しながら穴掘り)
この時期、少しずつ気温が上がってくるので、暑さ対策も重要になります
スタッフは、こまめに水分補給しながら、作業を進めていました
近くで見ると、穴はしっかりとした深さ
苗をしっかり支えるためには、十分な深さが必要なのです
(穴は思っていたより深さが!)
ここからいよいよ植栽作業へと移っていきます
コキアの植え付けで重要なのは、成長したコキアが丘全体で「美しく大きな波のうねり」のような景色となるよう、植えていくことです
(コキア植え付けの様子)
それでは、植え付け作業の流れを詳しくご紹介します
長雨で苗が流れないよう、一つ一つ、グッと力を込めて植えていきますよ
ポットからそっと苗を外したら
優しく苗を持って
丁寧に苗に土を被せていきます
「どうかな?」と苗の様子を見るスタッフ
きちんと植わったことを確認したら次へ進みます
一見簡単に見えるかもしれませんが、熟練の技があるからこそ、スムーズに植えられるのですね
「秋の景色まで成長を見るのが楽しみなんです。」と、スタッフは言います
所々で見られる笑みに、こちらまで嬉しい気持ちになりました
自ら植えた苗が、やがて絶景を創り出す。まさに”喜び”そのものですよね
日々のスタッフの笑顔が、きっとコキアの元気に繋がっているのでしょう
植栽後は、水を撒いていきます
スタッフは、広範囲に水が行き渡るよう、苗と苗の間をくまなく移動します
移動しながら水を撒くと、均等に水分を届けられるのです
暑さの厳しい夏でも、水分をしっかり保てるように調整するのは大変なこと
天気との兼ね合いもあるので、雨の翌日は特に念入りに苗の様子を見たりと、見極めが大切です
ここからは、コキアのパワーを信じて成長を見守っていきます
数日後、再び『みはらしの丘』へ様子を見に行くと、たくさんの苗がずらりと並んでいました
スタッフの愛情がたっぷり込められた、この景色
コキアも喜んでいそうですね
今年も皆さまと一緒に、成長を見守っていきたいと思います
公園公式SNSでも、コキアの植え付け作業の様子を動画でお届けしていますので、ぜひご覧ください
引き続き、最新情報をお伝えしますので、ブログの更新をお楽しみに
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《希少な植物特集》ハナハタザオがご覧いただけます
2025/6/12
初夏の日差しが心地よく、日ごとに夏の気配を感じるようになりましたね
『砂丘エリア』では、小さな紅紫色の花を咲かせる希少植物「ハナハタザオ」がご覧いただけます
ハナハタザオは、絶滅が危惧される植物で、環境省レッドリスト(2020)・茨城県版レッドデータブック(2012)では絶滅危惧Ⅰ類に指定されています
ごく近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い希少な植物
そんな希少植物を守るために、当公園では公園ボランティアの「野生植物パートナー」が、日頃からハナハタザオの保全活動を行っています
活動では主に、開花株数調査や圃場(ほじょう)での育成、増殖活動など、砂丘環境を守るための取り組みを行っています
また、ハナハタザオは、「旗竿のように 1 本茎で立ち、きれいな花を咲かせること」が名前の由来となっています
淡い紫色の花がまとまって咲いて、まるで小さなブーケのよう
開花は、例年7月中旬頃までの予定ですので、お早めにご来園くださいね
ここで、ハナハタザオをもっと知りたい皆さまに朗報です
6月15日(日)に、野生植物バートナーによる特別ガイドツアーを開催します
砂丘エリアに咲く希少な植物を実際に見ながら、植物と環境のつながりや、保全活動について説明します
ぜひこの機会に、お楽しみください
皆様のご参加、お待ちしております
《初夏の花情報》コキアの準備が始まっています
2025/6/9
6月とは思えないほど暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか
『みはらしの丘』では、コキアの植え付け準備が始まっています
丘に向かうと、コキアが植栽される土をならす作業から行われていました
土がふわふわとしていそうですね
『みはらしの丘』のまっさらな景色は新鮮で、丘もリフレッシュしているように見えます
その後、作業は以下のように進んで行きました
穴に肥料を入れていきます
コキアの苗が入る穴が空き、これから植え付け作業が始まります
実は、コキアの苗は手に乗るくらい(約15㎝ほど)小さいのです
すくすくと成長して、また今年も秋までの景色が楽しみですね
公園は少しずつ、夏の準備が進んでいます
ぜひ”今”しかみることができない、園内の景色をお楽しみください
《初夏の花情報》カリフォルニアポピー(バレリーナ)が初登場!
2025/6/4
6月も始まり、天気の変わりやすい日々が続いていますね
『大草原西花畑』では、カリフォルニアポピー(バレリーナ)が初登場しました
風に揺られる花姿は、名前の通りまるでバレリーナのような可愛らしさがあります
オレンジやクリーム色の柔らかい色が重なり合い、華やかですね
これまでオレンジ一色のカリフォルニアポピーでしたが、今年から「バレリーナ」へと植栽を変更
『大草原フラワーガーデン』のシャーレーポピーとのつながりを持たせて、今の花畑になりました
今まで一重咲きの花だけでしたが、八重咲きもあり、ボリュームのある花々にも注目です
また、花畑沿いにはサイクリングコースもあるので、移動しながらお楽しみいただけます
(サイクリングコースは、自転車専用道路となりますので、ご注意くださいね。)
毎年少しずつ変化する公園の景色
カリフォルニアポピーは、8日(日)までお楽しみいただける予定です
ぜひ、お気に入りの場所を探して、季節の移り変わりを感じてみてください
《初夏の花情報》香りのバラ特集
2025/5/21
心地よい風が吹き抜け、過ごしやすい気温になってきましたね
『常陸ローズガーデン』ではバラが見頃を迎え、賑わっています
今回は”良い香りバラ”たちをご紹介します
最初に登場するのは、「桃香」と書く、明るい桃色のバラ
外側の花弁がほんのり濃く桃色に染まり、花立ちが多く見ごたえがあります
甘いフルーティーさと、柑橘系のフレッシュな香りがお楽しみいただけます
続いては「芳純」という、華やかな花姿が魅力的のバラ
ほのかなサーモンピンク色の花が綺麗です
香りのバラの代名詞といわれるほどの芳香を持ち、ダマスク系の甘い香りの中に、かすかに香る柑橘系フレッシュな香りが特徴です
さらに、花びらが波打つような花姿が特徴の、濃いピンクの「シェエラザード」
名前の由来は、アラビアンナイトのヒロインからきたそう
ダマスク系の甘い香りと、スパイシーな香りが特徴です
最後は「ティップントップ」という、リズミカルで可愛らしい名前の花
名前の由来は、オレンジジュースを使ったカクテルからきたそうです
色合いにピッタリですね
爽やかな柑橘系の香りで、リフレッシュ間違いなし
花びらがギュッと集まって咲く姿は、まるでドレスのような美しさがありました
どの花もそれぞれに、個々の魅力がありますね
この機会に、お気に入りの香り探しに出かけませんか
《初夏の花情報》シャーレーポピーが見頃です
2025/5/21
若葉が、より深い青葉へと変わる季節になりました
当公園の『大草原フラワーガーデン』では、赤やピンクのシャーレーポピーが見頃を迎えています
シャーレーポピーはケシ科ケシ属で、ヨーロッパ中部を原産とする一年草
細い茎の先に、和紙のような繊細で色鮮やかな赤や桃色の花を咲かせます
和名はひなげし、別名はコクリコや虞美人草(ぐびじんそう)、アマポーラなどがあります
1つの花に様々な名前があるなんて、面白いですね
ガーデン内では、今年から新たなフォトスポットとして赤い扉も設置されており、記念撮影にピッタリ
来園されたお客様も、楽しそうに撮影をされていました
また、『大草原フラワーガーデン』は、全長約13kmのサイクリングコース「ぴょんぴょんサークル」の付近に位置する花畑です
シャーレーポピーは、サイクリングコース沿いの両側に植栽されているので、自転車に乗って、普段とは違う目線でお花を楽しむこともできます
(サイクリングコースは、歩くことができません。ご注意ください
)
一面に広がる花々の景色を、ぜひこの機会にご覧ください
皆様のご来園をお待ちしております
《飲食》大切なコーヒーをお届けするために【後編】
2025/5/16
『記念の森レストハウス』で作られている、大切なコーヒー
前回(4/10の記事)は、日々の作業やコーヒー豆の状態を見る「メッシュ調整」のお話でした
…とその前に、今回使用した豆をご紹介します
茨城県で有名なコーヒー店『SAZA COFFEE』にて、オリジナルでブレンドしてもらっている「ネモフィラブレンド」です
爽やかで飲みやすく、ミルクとの相性も抜群
公園でしか味わうことの出来ない特別なコーヒーとあり、気になりますね
実際の豆はこんな感じ
(すぐに味わいたいメニュー表のコチラをぜひチェックしてみて
)
ケニアとコロンビアの豆が味わい深く、美味しい一品です
それでは、皆さまお待ちかね、カフェラテの作業にいってみましょう
前編でお伝えした、大切な「エスプレッソ」作りから始まります
①エスプレッソを抽出する
②スチームできめ細やかな泡のミルクをつくる
③エスプレッソとミルクを混ぜ、アートを描く
(アートを描くのは難しく、お客様に喜んでもらえるように頑張っていますbyスタッフ)
④ラテの完成
やっと、完成までたどり着くことができました(ブログ担当者が試飲してみましたが、お味は最高でした
)
エスプレッソのおかげで、様々なコーヒーが楽しめるのですね
(エスプレッソの大切さに、思わず一枚撮影)
コーヒーを淹れる際に最も大切なのは、最高の風味を引き出すこと
コーヒーもその日によって、色々な顔があり、一つ一つの作業の大切さを痛感しました
本格的なコーヒーを楽しみながら、心までも豊かにしてくれるひとときを過ごしていただけますと幸いです
《花情報》『BMXコース周辺花畑』でヤグルマギクが見頃です
2025/5/14
連休も終わり、少しずつ暑さを感じる日が増えてきましたね
『BMXコース周辺花畑』で、ヤグルマギクが見頃を迎えています
大観覧車を背に、小さな花々が青空に映えて綺麗ですね
ヤグルマギクはキク科ヤグルマギク属で、ヨーロッパを原産とする一年草です
高さは40~100cmほどで、青・白・桃・赤色など、色とりどりの花が楽しめる魅力です
特に青色花は、最高級のサファイアの濃い青色として「コーンフラワーブルー(ヤグルマギクの青)」と表現されるほどの美しさを誇ります
スッと伸びた茎の先端に咲かせる花は、小ぶりながらも風に揺られて心地よさそうでした
この機会にぜひご覧ください
皆様のご来園をお待ちしております
《春の花情報》『常陸ローズガーデン』でバラが咲き始めました
2025/5/13
園内も少しずつ、新緑が眩しい季節となりました
『常陸ローズガーデン』では、バラが咲き始めています
今回は、特徴的な2つのバラをピックアップ
バラの原種と言われる”ハマナス”と、ツルバラ”リージャンロードクライマー“をご紹介します
そもそも、バラは茨城県の県花
当公園では、約120品種、約3,400株のバラを植栽しており、気品ある、華やかな咲き姿は人々を魅了し続けています
また、『常陸ローズガーデン』は3つのエリアに分かれており、その中の「ハマナスの思い出ガーデン」では、約1,600株のハマナスを植栽
バラの原種と言われるハマナスは、太平洋側の茨城県までの海岸沿いの砂地に自生しており、低温や潮風に強い花です
その名前は、浜辺に自生し、果実がナシの実に似ることから”ハマナシ”と呼ばれ、それが転じて「ハマナス」になったそう
大観覧車を背に、濃いピンク色の花が咲く姿は、公園ならではの魅力的な風景です
そして現在、ガーデン内の見所の1つである、ツルバラ”リージャンロードクライマー”もお楽しみいただけます
松の木を飾るように咲き誇る景色は、可愛らしさがあり印象的です
その名は、中国、雲南省の麗江路(リージャン・ロード)沿いで発見されたことに由来
松の木とバラの花が織りなす光景は、まるで和と洋のコラボレーションのよう
優雅な雰囲気で、松の木を彩るように咲くピンク色の花がひと際目を引きます
ガーデン内では、この他にも様々な色・形・香りのバラエティー豊かな品種をお楽しみいただけます
次回は、品種ごとの魅力をご紹介。どうぞお楽しみに
《春の花情報》今年初登場!ネモフィラが『グラスハウス』に来るまで…
2025/5/11
ネモフィラと聞くと、『みはらしの丘』を思い浮かべる方が多いかと思いますが、今年はなんと『グラスハウス』に初登場
今回、なぜこの場所にネモフィラを設置することになったのか、制作担当者に聞き、この景色ができるまでを追いました
そもそも、当公園の『グラスハウス』は、海が見えるガラス張りのカフェテラスです
和紅茶や軽食が楽しめるカフェ「Sea Side Cafe」が併設されており、地元の食材を使用した季節によるメニューもお楽しみいただけます
何といっても、室内から見渡す限り広がるこの景色が魅力
水面から海、そして空へと続く開放的な眺めはまさに圧巻です
実はこの景色が今回、この場所にネモフィラを設置するきっかけになりました
「ネモフィラから海、そして空まで続くこの景色は他にはない。新たな試みとして挑戦してみよう。」と、チャレンジをすることに
この、唯一無二のロケーションから、一体、どのような景色が生まれるのでしょうか
そんな期待と共に、制作が始まりました
当初は、水盤の上段のみならず、全面にネモフィラを植栽する構想がありました
しかしながら、コストや維持管理の面が厳しく、まずは上段の水盤のみで咲かせることに
初めての試みということもあり、今回は試験的な意味合いも込めて、この形に落ち着きました
設置にあたっては、もちろん不安なことも
『みはらしの丘』では5月上旬に見頃が終わってしまう花を、もっと長く楽しんでほしいという思いから、5月にも楽しめるように調整
(※苗の様子を確認)
しかしながら、時期が遅いと発芽しない可能性や、花数が減ってしまうことも…
心配なこともありましたが、無事に発芽を確認でき、「お客様へ”新しい景色”を届けたい!」という思いで、準備が進められました
いよいよ、ネモフィラ設置当日
現地には、ネモフィラの苗が少しずつ運び込まれてきました
トラックの荷台には、ネモフィラの苗がぎっしり
『グラスハウス』の水盤に、苗が入ったケースを1つずつ運び入れていきます
端からきれいに並べることで、ネモフィラが一面に広がる美しい景色に
元々、土のない場所からのスタートだったため、細かな調整を重ねながら、ようやく設置にこぎつけました
苗の入ったケースはずっしりと重く、運ぶのも一苦労
2人がかりでゆっくり持ち上げて、慎重に配置していきます
ケースの数は、約500個にもおよびました
作業が終わる頃には、水盤はネモフィラでいっぱいに
花が咲く日が待ち遠しくなります…
設置完了から、数日後
既に花が咲き始めていました
さらに数日が経つと、花数も増えてイキイキとした姿が
ガラスに反射して映る空と、ネモフィラの景色もまた美しさを際立たせていました
中からの景色も綺麗ですが、外から見た景色もまた魅力的
(店内からの様子)
(グラスハウス外観)
『グラスハウス』でのネモフィラの見頃は、5月14日(水)頃までの予定です(※5/11現在)
ぜひ、お早めにご来園ください
ネモフィラの前では、春の新商品「おはなソフト」を撮影するお客様の姿も見られました
(食事や撮影を楽しむ人の姿)
このネモフィラの景色、いかがですか
『みはらしの丘』とはまた違い、室内で軽食を楽しみながら、ガラス越しに眺めるネモフィラの景色に魅了されますね
担当者オススメの時間帯は、太陽の陽がネモフィラに届く「午前中」だそうです
(午前中に撮影したネモフィラの景色)
ぜひ、この時間帯に撮影してみてくださいね
また、素敵な写真が撮れましたら、SNSなどでシェアしていただけると嬉しいです
今年初の試みとなった、『グラスハウス』でのネモフィラ展示
この機会にぜひ足を運んで、その魅力を体感してみてください