今年も豊かな年になりますように。新年の恒例行事・まゆ玉飾りづくり体験+どんど焼き
みはらしの丘の麓にある「古民家・里の家」では、様々な年中行事の体験を行っています。以前の広報きっずでもリポートした「昔暮らし体験」など、現代の日常では触れる機会が少なくなってしまった昔の遊びや行事を楽しみながら知ることが出来ます。今回は、新年の行事「まゆ玉飾りづくり」と「どんど焼き」を体験!ひたち海浜公園でも毎年恒例で、楽しみに参加している人も多いイベントです。新たに迎えた年が良いものとなるよう、地域の皆でお祈りする大切な行事。今回は5名の広報きっずレポーターたちが参加しました!
あおいちゃん
ひたちなか市/小学校5年生
きょうりゅうくん
ひたちなか市/小学校3年生
みそらちゃん
ひたちなか市/小学校4年生
パーカーくん
ひたちなか市/小学校4年生
ユイちゃん
ひたちなか市/小学校4年生
What‘sまゆ玉飾り&どんど焼き?
毎年、1月15日頃の「小正月」に行われる伝統的行事の「まゆ玉飾り」と「どんど焼き」。古くは1/1~7、または元日を「大正月」といい、それに対して小正月と呼ばれていたそうです。大正月から続く正月行事を締めくくるのが小正月で、五穀豊穣や無病息災を願って作り、飾り付ける縁起物が「まゆ玉飾り」です。ミズキなどの枝に紅白の餅を飾り付けて、繭に見立てています。なぜ繭かというと、養蚕(ようさん)が盛んだった頃に「今年も繭がたくさんとれますように」と縁起を担いで作られていたからなのです。
どんど焼きは、竹や笹などでやぐらを組んでしめ縄や門松などの正月飾りと一緒に燃やすもの。前の年のお札やお守り、願いをかけたダルマなど、一年間守ってくれた神様に感謝しながら送り出す大切な意味のある行事でした。地域によっては同様の行事が「左義長(さぎちょう)」「鳥追い」「三九郎」など様々な呼び名で伝わっているのも面白い特徴。ひたちなか周辺では「ワーホイ」と言っていたそうです。近年では場所の確保などの問題で失われつつある行事ですが、ひたち海浜公園では毎年、家庭のお正月飾りなどを持参してもらい、あわせて焼いています。
参加者が集まる前から先生たちが準備してくれています。まゆ玉飾りづくりに使うお餅のもち米を蒸かしているところ。
蒸かしたアツアツのもち米を臼(うす)に入れ、お餅になるまで杵(きね)でついていきます。
今は機械で作るのがほとんどですが、昔はこんなふうに臼と杵を使って餅つきをしていたんですよ!
今回は白色と、赤色と緑色の三色のお餅を用意してカラフルに飾り付けしてもらいます。
つきたてのお餅はとっても柔らかいけれど、すぐに固くなってしまうので飾りつけはスピード勝負!
まゆ玉飾りに使うミズキの枝は、公園内で切り出したもの。先生たちが集めて、いい具合に整えてくれています。
枝ぶりはそれぞれ違うので、気に入ったものを選びましょう。枝選びは出来栄えを左右する大事なポイント!
お餅を丸めて枝に付けていきます。大きさや重さを見ながら、落ちないようにしっかりと枝に飾り付けて。
三色バランス良く飾り付けたり、ひとつの枝にお餅をぎっしりと詰めたり…個性が出る素敵なまゆ玉飾りが完成
まゆ玉飾りが完成したら、次はどんど焼き!先生たちが前日から準備して組んだ竹のやぐらと、皆が持ち寄った正月飾りやお守りを一緒に燃やします。今年はなんと火を起こすところからスタート!その様子も紹介します。
どんど焼きに使う竹も公園内のもの。燃やす時に危なくないよう、竹に穴を開けたり燃えやすいものは下に配置。
木の摩擦(まさつ)熱を使って火を起こす道具を利用。火種から煙が上がると「おお~!」と歓声が上がりました
起こした火をたいまつに移して、やぐらに点火!火をつけるとあっという間に勢いよく燃え上がります。
炎の中で「バチバチ」「ドン」と爆ぜる音が響きます。どんど焼きの由来はこの音や「どんどん燃やすから」とも言われるそう。
まゆ玉飾りづくり体験とどんど焼きには今回で4回目の参加です!お正月は、いつも除夜の鐘をつきに行ってから初日の出と初もうでに行きます。まゆ玉飾りづくりはとっても楽しかった!お餅の色合いがきれいで、あと感触がやわらかくて食べたくなっちゃいました。上手につくるポイントは枝えらび。今回は、枝が長いものをえらびました。お餅をつけすぎるのは重すぎてダメです!つくったまゆ玉飾りは吹き抜けの柱に吊り下げてます。どんど焼きは〝無病息災〟をお願いしました。書き初めを持って来たら、字がきれいになるよ!と先生に言われたんですよ。どんどん焼いて天まで届くようにしてみんなの願いを叶えるから〝どんど焼き〟っていう名前なのかなと思いました!
今日はお母さんとお姉ちゃんと一緒に来ました。古民家の先生たちに教えてもらって参加しました!うちのお正月は、12月31日からおじいちゃん、おばあちゃん家族みんなで集まって除夜の鐘をつきに行きます。初日の出は磯崎海岸に行きます。まゆ玉飾りづくりは、できたての温かいお餅が柔らかくて感触がよかったです。伸ばせるのも気持ちよかった!スーパーウルトラめちゃくちゃ楽しかったです!去年つくったときにお餅が大きすぎるってお母さんに言われたので、今年は小さくちぎってつけました。どんど焼きは、爆発した音が聞けて気持ちよかったです。先生からは、風下は危ないってことを教えてもらいました。早く走れるようになりますようにってお願いしました!
今回はお友達に誘われて参加しました。お正月はお雑煮を食べて、妹と一緒にカルタで遊んだりしました。うちのお雑煮はお父さんがつくってくれるんですよ。まゆ玉飾りづくりは知っていましたが、どんど焼きは初めてです。まゆ玉飾りはお餅の柔らかさがそれぞれ違うから形を整えにくかったですが、キレイでかわいくできたので大満足!お餅をキレイに丸められると上手にできると思います。飾る場所は玄関かな?でもお母さんからは鳥に食べられちゃうよって言われました。どんど焼きは、先生の火起こしがすごかったです。自分でもやってみたいなって思いました。バドミントンの試合に勝てますようにってお願いしました。今年の目標はバドミントンを頑張ることです!
ホームページを見て、お友達にも誘われて参加しました。まゆ玉飾りづくりはちょっと難しかったです。はじめは柔らかいお餅がどんどんかたくなっちゃうので、かたくなったら刺すのが難しいです。枝ぶりを考えて木を選ぶとお餅がつけやすいかも?バランスを考えながらきれいな色のお餅を上手につけられたから大成功です!リビングのかどのところに飾る予定です。どんど焼きは、音がバチバチってして何だかお願いが叶いそうだなって思いました。家族の健康と、あと足が速くなりたいってお願いしました。どんど焼きの火で、お芋やマシュマロを焼けたらもっとよかったです。冬のひたち海浜公園のおすすめの遊び方は、凧あげ!風があってサイコーです
公園のチラシにのっていたまゆ玉飾りの写真がカラフルでかわいかったので参加しました。どんど焼きは知っていたんですが、実際に見るのは初めてです。まゆ玉飾りづくりは、お餅をうまくまとめるのがちょっと難しかったけれど木につけるのが楽しかったです。3色うまく使ってきれいにバランスよくつけられました。枝を上手に選ぶことと、お餅をつけすぎないのがコツ。出来上がったまゆ玉飾りは玄関に飾りたいです♪ どんど焼きは、火の勢いがすごくてびっくりしました。竹がはじける音も大きくて、ドンドンって音を立てて燃えるからどんど焼きっていう名前なのかな?家族元気で過ごせますようにってお願いしました。今年の自分の目標は、スポーツを頑張ることです
まゆ玉飾りづくり・どんど焼き先生からのメッセージ
まゆ玉飾りづくりやどんど焼きは、ここひたちなかでも昔から長いこと続いてきた伝統行事です。今回のまゆ玉飾りは公園内にミズキがあるのでミズキの枝を使っていますが、私たちはミズキよりも身近なナラやクヌギの枝を使って作ったりしましたね。まゆ玉を飾り終わった後に、餅を崩して揚げ餅にしておやつに食べるのが子どもの頃の楽しみでした。
どんど焼きは、ひたちなか近郊では「ワーホイ祭り」と言います。「ワーホイ、ワーホイ」というかけ声で囃しながらやぐらを燃やすんです。ワーホイと言う子どもたちの声がどこかから聞こえてくると、「向こうで始まったからこっちもやるぞ」とワーホイが始まって、あちこちで元気なかけ声が響く。私の地元では燃やすワラや竹を、地域の家を一軒一軒まわって集めていました。正月飾りやダルマを集めるところもあります。ワーホイで書初めを燃やすと字が上手になるという言い伝えもあるんですよ。それと、火でお餅をあぶって焼いて食べたりすると風邪をひかないなど…。私たちパートナーも子どもの頃やっていたものを見よう見まねで学び、こうして続けています。今はなかなか出来なくなってしまった体験ですが、このひたち海浜公園で皆さんに文化を継承していきたいと思っています。