茅葺古民家で昔の暮らし体験

タイトル

ひたち海浜公園のアイコン的存在のみはらしの丘。春はネモフィラ、秋にはコキアで埋め尽くされます。そんな丘の麓にあるのが「古民家・里の家」です。東日本に現存する中で最も古い民家のひとつである旧土肥家住宅は江戸時代前期(1600年)に建てられた主屋(しゅや)とその後増築した隠居屋(いんきょや)のふたつからなり、2010年に移築復元されました。今回の広報きっずレポートは、トレードマークでもある茅葺の古民家を使って昭和はじめの頃の暮らしを体験するものです。いまではほとんど見なくなってしまったかまどを使ってご飯を炊き、囲炉裏を囲んで食事をします。もちろん、古民家のメンテナンスもかねて雑巾で拭き掃除も体験します♪

 

さやちゃん

さやちゃん
小学4年生/水戸市

かいくん

かいくん
小学2年生/水戸市

こうたくん

こうたくん
小学4年生/那珂市

ゆうとくん

ゆうとくん
小学2年生/那珂市

みおちゃん

みおちゃん
小学4年生/日立市

ななちゃん

ななちゃん
小学1年生/日立市

 

What’s Old life

昔暮らし体験は、県指定有形文化財にも指定されている1600年代中ごろの古民家の中で体験する非日常体験です。まずは主屋と隠居屋の2班に分かれます。雨戸を開け、家の風通しをよくしたらほうきでごみを掃き、雑巾で床掃除。きちんと掃除ができたらいよいよメインイベントかまどで炊くごはん作りがスタートです。囲炉裏の周りに集まって、マッチを使って火を起こします。最初から大きな木に火は着かないので、細かく割った竹や杉の木にマッチで火を灯します。最初は頼りない火ですが、徐々に周囲の木に燃え移り、しっかりと大きな火に♪そうしたらいよいよかまどに火を移して大きな羽釜(はがま)でごはんを炊きます。かまどに羽釜をセットしたら「最初ちょろちょろ、中パッパ、赤子泣いても蓋取るな」の言葉通り、最初は弱火でゆっくりと。だんだんと火を強くするために、かまどの前に座って火吹き棒で空気を送ります。しばし、庭で昔遊び体験をしている間にご飯が炊き上がりました。次はみんなでおにぎり作り。熱々のごはんをしっかり握るのは大変です。普段は大人が作ってくれるおにぎりですが、自分で作るのは意外と大変。囲炉裏の周りにお膳を用意して、みんなでおにぎりとお味噌汁で昼食。普段はテーブルで食べているみんなも、昔暮らし先生のお話を聞きながら床に座って食べるお昼ご飯は特別でした。この体験でできる一つひとつの体験全てが非日常。そして、世代間交流もできる、とっても素敵な一日になりました。

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昔暮らしの流れ
流れ1

まずは昔暮らし先生たちからきょうの注意点を教えてもらいます。2班に分かれて、主屋と隠居屋で昔暮らし体験スタート!!

流れ2

最初の体験は雨戸開け!靴を脱いで上がったら、戸を締めるための閂(かんぬき)をはずして雨戸を開けて空気を入れ替えます。

流れ3

小さな斧を使って薪割り体験!狙ったところに一気に斧を振り下ろすのがポイントです。危険と思うけど、ルールを守れば大丈夫!!

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囲炉裏でおこした火をかまどに移します。小さな火から、どんどん大きな火に育てていきます。かまどの前で空気を送るのは熱くて大変。

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昔の人たちは家族みんなで囲炉裏を囲んで一緒にごはんを食べました。こんな風にひとり1つお膳を出して床に座ってご飯を食べたんです。

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炊き立てのごはんの熱さにびっくりしたおにぎり作り。大人は簡単に握るけど、炊き立てのご飯をしっかり握るのはとっても難しい!!

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あっという間?待ちに待ったお昼ご飯!!この日は先生たちが作ってくれたお味噌汁とお新香、じゃがいもがおかずでした。

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後片付けも自分でしっかりと!最後は「ぬか雑巾」を使って床と柱をピカピカに磨き上げます。お米の油分がきいています!!

流れ9

最後は庭で昔遊び体験!けん玉や羽子板、竹とんぼ。先生に習えば竹とんぼをもっと遠くに高く飛ばせるかも???

 

羽釜で美味しいごはんができるまで!

普通の家庭にある電気式炊飯器で炊くよりも断然美味しく炊き上がる羽釜。今回はかまどの大火力とこの羽釜で美味しいごはんが上手に炊き上がるまでを紹介します!!

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まずは火おこし!マッチを使って慎重に♪

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小さな火をみんなで協力して大きくしていきます。

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火吹き棒でかまどの火へ空気を送ります!

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お釜から湯気が出ても蓋はとっちゃダメ!!

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最後は火を落として蒸らせば完成!艶々です♪

 

先生

みはらしの里パートナーの皆さん

昔暮らし先生からのメッセージ

「この古民家は2010年に稲敷市から移築された土肥家の古民家です。主屋と隠居屋からなり、隠居屋は1706年に建てられたところが分かっています。県指定有形文化財にも指定されている、現存する古民家の中では東日本でもっとも古い民家のひとつで、維持管理にも常にボランティアが手間をかけています。昔の家の維持管理のひとつとしてかまどで火を炊き、茅葺屋根をかまどの煙で燻していました。そこで、そんな作業を通じて昭和初期の暮らしをこどもたちに体験してもらおうと始まったのがこの体験です。家では何も手伝わないこどもたちが、ここでは楽しんで家事をやっている姿を見て親御さんたちが驚くことも。非日常体験がこどもたちを刺激するのかもしれませんね。特にみんなで囲炉裏を囲んでおにぎりを食べるときに、『美味しい』と笑顔で頬張る姿は見ているこっちも嬉しくなります。斧を使った薪割りも、普段では絶対に経験できない体験かもしれませんが、せっかく昔暮らし体験をしてもらうのだから、昔の人たちの暮らしをきちんと知ってもらいたくて導入しています。いまの子供たちは、なかなか上の世代と交流する場もないので、わたしたちボランティアと世代間交流を楽しんでもらえれば嬉しいです。」

 

広報きっず報告書

 

去年も参加しました!リピーター! さやちゃん’s Report

「去年もこの昔暮らし体験に参加したんですが、とっても楽しかったのでまたきました。田植え体験にも参加。去年の昔暮らし体験ではマッチで火をつけるのが上手にできなかったので、今回はそこに注意して体験しました。今回はマッチにもちゃんと火をつけられて大成功。学校で勉強した昔の人の暮らしを実際に体験できたのはとっても貴重な体験でした。ごはん作り以外の昔の人たちの暮らしってどんなだったのか、もっと興味が沸きました。家でおにぎりを作ることはあるけれど、次からもっと上手に、この体験で作ったおにぎりに負けないくらい上手に作りたいです。次はコマ回しとか、昔遊びをもっと思いっきり体験したいと思いました。」

さやちゃん2
さやちゃん3

さやちゃん1

塩おむすびが大好物!! かいくん’s Report

「お姉ちゃんと一緒に去年も参加しました。今年もお姉ちゃんと一緒に昔の暮らしを体験できて楽しかったです。おにぎりを作るごはんを炊くときに、最初から塩を入れて炊くのに驚きました。昔暮らし先生が教えてくれた、『お米が炊きあがるまで絶対に蓋は開けちゃいけないんだよ!美味しいごはんを作るひけつです!』という説明が印象的でした。昔暮らし先生はかまどでごはんを炊く方法以外にも竹とんぼやコマまわしなど、昔遊びも教えてくれて、とっても楽しかったです。コマ回しは難しかったですけど、また挑戦したいと思いました。お昼ごはんは大好きな塩おむすびだけじゃなくって漬物なんかもあってとっても美味しかったです。また参加したいと思いました。」

かいくん2
かいくん3

かいくん1

もしもの時に役立ちそう!! こうたくん’s Report

「以前、家族で災害時に電気がなくても生活できるようにと土鍋でごはんを炊く練習をしたこともあります。今回はお母さんが、そんな防災の訓練にもなるんじゃないかと申し込んでくれました。この体験では、先生が美味しいごはんの炊き方を優しく教えてくれたのが良かったです。ごはんはいつも食べているごはんよりもモチモチしていてとっても美味しかった!点数をつけるなら100点満点です。美味しいごはんを炊くコツは強い火とその火加減だと教えてもらいました。そして、昔の人はテーブルじゃなくって床に座って食べるんだなぁ~っと知りました。お膳にひとりずつのごはんが盛られて食べるのは新鮮。古民家は意外と涼しい風が入ってきて快適なのにも驚きました。」

こうたくん2
こうたくん3

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おにぎりは梅干が一番!! ゆうとくん’s Report

「いつもはお母さん、週末はお父さんがごはんを作ってくれるんですが僕もごはんを炊けるようになりたくなりました。この昔暮らし体験で炊いたごはんはおにぎり専用なのか、最初からしょっぱかったのに驚きました。モチモチしていたけど、もう少し柔らかいともっと美味しかったです。美味しいご飯の炊き方は火加減って先生が言っていたので、もうちょっと長く炊いていたらもうちょっと柔らかくなったのかな?お父さんは簡単に握っていたけど、おにぎりを握るのが難しかったです。お茶碗一杯分のごはんは、僕には大きすぎました。どうして大人はあんなに熱いおにぎりを握れるのか不思議でした。今日はできなかったけど、次は昔遊びで羽根つきをお兄ちゃんとやりたいです!!」

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ゆうとくん3

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学校で勉強した昔暮らしを体験 みおちゃん’s Report

「この古民家に立ち寄ったときに、スタッフさんに昔の人たちがどうやって暮らしていたかを聞いて、興味を持っていました。6月に海浜公園にきたときにこのイベントを知って、ホームページで申し込みました。3年生のときに昔の人たちの暮らしは勉強していたので、今回その暮らしを体験できてとても良かったです。思い出に残っているのは薪割り体験です。1回でスパッと割ることができず、何度もやってやっと割れました。もっと力いっぱい、思いっきり斧を振り下ろせばよかったと思いました。みんなで炊いたごはんは、いつものごはんと比べて香りも味も違っていて、とても美味しかったです。蓋を開けないのにちゃんとごはんが炊けているのがわかる先生は凄いと思いました。」

みおちゃん2
みおちゃん3

みおちゃん1

おにぎりの美味しさ100点満点 ななちゃん’s Report

「今回はおじいちゃんとおばあちゃん、そしてお姉ちゃんと一緒に参加しました。はじめてかまどでごはんを炊いたけど、とっても美味しくできて大満足です。おにぎりも漬物もお味噌汁も美味しかった!!かまどでごはんを炊く前にお姉ちゃんと雑巾がけ競争をしたり、ほうきで床を掃いたりも楽しかったです。これからお母さんのお手伝いもできるといいな。先生はごはんの炊き方だけじゃなくて、昔遊びも教えてくれます。最初、竹とんぼが全然飛ばなかったんですが、先生に教えてもらって飛ぶようになりました。次は古民家の屋根の上まで飛ばせるようになりたいです。友達がもしこの体験を楽しむなら先生の話をちゃんと聞けば失敗しないから大丈夫と教えてあげます。」

ななちゃん2
ななちゃん3

ななちゃん1

 

 

次回、広報きっずレポートは2019年10月27日開催の「<常陸ローズガーデンガイドツアー>バラキッズ「香り」あるある体験隊」です。
くわしくは広報きっずレポートトップページでご確認ください。