広報ジュニア新聞:スクールパートナー 美乃浜学園の活動に密着

美乃浜学園の活動に密着 美乃浜学園の活動に密着

ひたち海浜公園のスクールパートナー第1号である「ひたちなか市立阿字ケ浦中学校」は、長年にわたって沢田湧水地での調査活動や砂丘部におけるスカシユリの増殖活動を行ってきました。 2021年に阿字ケ浦中を含む5校が統合して誕生した「美乃浜学園」にその活動は引き継がれ、主に沢田湧水地と砂丘エリアの環境保全に重点を置いた活動を行っています。今回は、12月3日に実施したスクールパートナーの活動について紹介します。(スクールパートナー・阿字ケ浦中学校 2012年7月発足)

広報ジュニアレポーター

磯崎 壮太さん

磯崎 壮太さん
8年生

大内 奏生さん

大内 奏生さん
8年生

大内 渉夢さん

大内 渉夢さん
8年生

大内 悠紀斗さん

大内 悠紀斗さん
8年生

What‘sパークパートナー

What‘sパークパートナー

ひたち海浜公園は、多様で貴重な自然環境を有する公園で“花の名所”として多くの方々に親しんでいただいています。
この広大で多様なフィールドを活かすために、本公園では、近隣地域の皆さんとの連携や協力、生涯学習などさまざまな活動の場を広く提供していくことが、重要な役割の一つであると考えています。
そこで、公園の管理運営に協力していただくボランティアである「パークパートナー」を平成11年度に立ち上げました。現在、350人以上の方々に多彩な分野でご活躍いただいています。

流れ
1 step1

まずは、スカシユリの球根を園路沿いの圃場に植えるための下準備。土に植える球根の大きさをそろえて植える必要があるため、スカシユリの球根を大球・中球に分けておきます。

2 step2

1列あたり深さ15cm、幅20cm程に耕した圃場に、球根を植え付けていきます。根っこがよく伸びるように根に当たる土の部分を軽く掘っておくことがポイントです。

3 step3

土にはチガヤの根など他の植物が紛れていることがあるので、きちんと取り除きます。スカシユリが生育し、来年や再来年に花を咲かせてくれることを願いながら丁寧に植え付けます。

4 step4

球根の植え付けが終わったら、園路脇の圃場の草刈りです。鎌を使って根元から刈り取ります。同じ区域内には、「ナミキソウ」など貴重な種類の植物もあるので慎重に作業します。

流れ
1 step1

源頭部からはじめ、いくつかの池をめぐり、水温、透明度、pHの値を計ります。網で水や泥をすくい取り、生息する生き物を傷つけないように捕まえて調査します。

2 step2

生き物を種別ごとに分け、その池がどのような環境なのかを考察。一部の池には汚れた水に棲むミズムシが生息しており、水の汚れが進んでいるかもしれないことが分かりました。

3 step3

ネイチャーハウスに戻り、エノキの落ち葉に付いた蝶の幼虫を探します。国蝶オオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの三種を発見できました。

4 step4

オオムラサキの幼虫が沢田湧水地エリアで発見されたのは初めてのこと!沢田湧水地にもオオムラサキが生息しているという貴重な証拠となりました。

広報ジュニアレポート

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きっずReport

植物が好きというのもありますが、学校の校門に咲くスカシユリの花がとても綺麗だったので、スカシユリに携われるこの活動に参加しようと思いました。今日はスカシユリの球根を無事に植えることができてよかったです。家でもスカシユリを育てているんです。この活動を始めてからは、地元の阿字ケ浦海岸にもスカシユリが生息していることに気が付きました。目に入っていたのかもしれないけど、活動に参加する前は全然気が付かなかったです。ひたち海浜公園の中には絶滅危惧種などがたくさん生息しているので、ゴミのポイ捨てなどは絶対にしないでほしいです。ひたち海浜公園に来ればどこにいても自然に親しむことができるので、自然環境を考えるいいきっかけになると思います。

 

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自然が好きなので、この活動をすれば自然に触れ合えると思って参加しました。家に何度抜いても生えてくるアサガオがあったんです。何度も生えてくるから、「じゃあ育ててやるか」と思って(笑)育てるようになりました。そこから少しずつ花に興味を持つようになったんです。スカシユリの球根は何もしないと減ってしまうので、定期的に観察をして愛情をもって育ててあげることが大事だと思います。ひたち海浜公園は遊園地もあるけど、遊びながら自然や花が楽しめる施設だと思います。僕が好きな花はアイスチューリップ。普通の花は春に咲くものが多いけれど、アイスチューリップは冬の寒い時期に咲きます。普段見られない時期に咲くから、余計に美しく感じるんです。

 

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活動に参加したきっかけは、兄が以前スクールパートナーの活動をしていたからです。その活動の様子を聞くと、とても楽しそうだったので興味を持ちました。湧水地の水はとても冷たかったけれど、たくさん生き物を見つけられて楽しかったです。池の中に入るときは、小さい生き物がたくさんいるし、絶滅危惧種のホトケドジョウもいるので傷付けないように気を付けました。夏も沢田湧水地の調査をしたのですが、夏にいた生き物が冬にはいなかったりと、池の中が変化していることに気が付きました。生き物を見つけると捕まえたくなりますが、面白半分で捕まえてはいけないと思います。沢田の環境にいる生き物を1匹でも多く守れるようこれからも活動を頑張っていきたいです。

 

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昔、家でメダカやカマキリを飼っていたことがきっかけで自然について興味を持ちました。この活動に参加すれば自然に触れ合えるので、参加を希望しました。この湧水地では夏も同じような調査をしたのですが、今回の方が珍しい生き物がたくさんいて楽しかったです。アカハライモリは夏のときの倍くらい捕れました!前回はみんな怖がって生き物をなかなか触れなかったけれど、今回は、しっかり捕まえて観察することができて、とても良かったです。絶滅危惧種など貴重な生き物がたくさんいるので、この環境を守っていくためには、後輩にこの保全活動を受け継いでいく必要があります。これは美乃浜の後輩だけでなく、地域の人々にも呼びかけることが大切だと思います。

 

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パートナー先生からのメッセージ

ひたち公園管理センター市民協働係 森さん

美乃浜学園の皆様とは、前身の阿字ケ浦中学校の頃から関わりがあります。阿字ケ浦中学校と当園は、海岸の砂丘エリアに生育する「スカシユリ」の増殖活動研究をしており、それならば一緒に協力していこうと制度を整えたものがこの「スクールパートナー」です。3年間(7年生〜9年生)の限られた時間での活動を有意義なものにすべく、生徒さんのやりたいことにできるだけ沿った内容を心掛けています。今回も午前中に砂丘エリアでの活動、午後に沢田湧水地での調査と、丸一日かけて活動に取り組んでくれました。美乃浜学園は新しい学校ですが阿字ケ浦中学校から引き継いだ素晴らしい研究もあり、これからますます活動の幅が広がっていくことを期待しています。

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