水戸市植物公園には、食事やコーヒーが楽しめるレストランがあります。名前は、イタリア語で「花が咲く」という意味の「フィオレンテ」。店内はガラス張りで、園内の緑を楽しみながら食事ができるのが魅力で、おすすめは、土・日曜限定で提供している薬膳メニューです。今回は植物公園係の綿引静哉さんに、魅力を聞きました。
レストランの料理にも使うハーブのタイムを持つ綿引さん
ガラス張りの店内
レストランのオープンは開園から1年が経った頃。「食事ができる場所があったら」という来園者からの要望もあり、設けました。
薬膳メニューの提供を始めたのは、2016年から。翌年に、ハーブガーデン「水戸 養命酒薬用ハーブ園」が園内に開園することになり、園内のハーブも使った料理を提供し、薬草や薬膳を身近に感じてもらおうという目的でした。
テーマは、「おいしくて体にいい食事ができる植物公園」。薬膳レシピは、管理栄養士で、国際中医師・国際中医薬膳管理師の植木もも子さんが監修しています。
薬膳メニューは、四季でメニューが変わり、3~5月は、「春の香り薬膳」として、2種類を提供しています(土、日曜限定、数量限定)。
一つは、「レモンチキン~スプリングタイムの香りで~」(1,500円)。鶏肉は、レモンと、園内で採れたタイムでマリネして焼いています。レモンとタイムの良い香りが広がり、「気」を巡らせるといいます。
もう一つは、「春のたけのこ薬膳カレー」(1,500円)。タケノコ、タマネギ、スナップエンドウなど春の食材を使ったカレーで、少しスパイスが効いています。タケノコは食物繊維が豊富。体のむくみを改善する作用もあるそうです。
ご飯は地元水戸市産のコシヒカリを使用し、どちらのメニューにも、バジルソースのサラダ、ポンカンと甘酒を使ったデザート、レモン風味のハーブティーがセットとしてつきます。
薬膳メニューは土・日曜限定ですが、昨年度からの新メニュー「薬膳スープ」(980円)は平日限定で提供しています。ご飯をスープに入れて味わいます。
春のたけのこ薬膳カレー
レモンチキン~スプリングタイムの香りで~
薬膳スープ
薬膳メニューのほかは、日替わりランチ(平日のみ、数量限定)や、飲み物、デザートもあります。日替わりランチのおすすめは、ニラがたっぷり入ったハンバーグ「ニラバーグ」。不定期に、月に1回ほど登場していて、園長の西川綾子さんのお気に入りだそうです。
夏限定で登場する「夏バテ知らずの梅ゼリーパフェ」は、綿引さんたち公園のスタッフたちが、「これを食べないと夏を感じられない」と話す人気のデザート。梅ジャムで作った爽やかなゼリーと、バニラアイスがマリアージュします。
ニラバーグ
夏バテ知らずの梅ゼリーパフェ
園内の「水戸 養命酒薬用ハーブ園」では、年間で約150種類のハーブが観賞できます。江戸時代の水戸藩にまつわる薬草もあります。
「食事の後は、ハーブ園を散策して、ハーブを身近に感じてもらえたらうれしいです」と、綿引さんは話しています。
水戸市植物公園レストラン「フィオレンテ」
所在地: 水戸市小吹町504
電話: 029-243-9311
営業時間: 午前10時半〜午後1時半、午後2時半〜午後3時半(ラストオーダー)(ランチの提供は午前11時半から)
季節やイベント等により、料理を提供していない日もあります。
入園料: 一般300円
休園日: 月曜日(祝日、または振替休日の場合は開園し、翌日休園)