今回のコンシェルジュ
いばらき観光マイスターS級 大高牧子さん
茨城県内には個性豊かな美術館が多数あります。素晴らしい作品に触れることで、感性を磨いたり、毎日を豊かにするヒントを得ることができるはず。ネモフィラやコキア、バラや砂丘エリア、沢田湧水地など、自然が織り成すアーティスティックな景観に出会えるひたち海浜公園と一緒に、ぜひ訪れてみてほしいスポットです。
地元スペシャリストがナビゲート
茨城県内には個性豊かな美術館が多数あります。素晴らしい作品に触れることで、感性を磨いたり、毎日を豊かにするヒントを得ることができるはず。ネモフィラやコキア、バラや砂丘エリア、沢田湧水地など、自然が織り成すアーティスティックな景観に出会えるひたち海浜公園と一緒に、ぜひ訪れてみてほしいスポットです。
今回の「おさんぽコンシェルジュ」のお題はアート。近代アートを中心に展示する茨城県近代美術館、日本近代美術の祖と言われる岡倉天心に着目した天心記念五浦美術館、笠間にゆかりのある陶芸作品を集めた茨城県陶芸美術館などなど…。ぜひ、ひたち海浜公園と一緒に茨城のアートスポットをめぐってみてください。
水戸市の景勝地・千波湖のほとりに建つ県近代美術館。2018年に開館30周年を迎えた歴史ある美術館です。明治時代以降の日本近代美術作品を中心に、コレクションはおよそ4,000点。茨城県にゆかりのある横山大観や木村武山、小川芋銭らに加え、モネやルノワールといった著名な西洋作家の作品にも出会えます。西洋の美術が日本近代美術に与えた影響や変遷などを感じ取れるはず。また、水戸市出身の洋画家・中村彝についての資料も特筆に値します。美術館の敷地内には、晩年の中村彝が制作を行っていたアトリエが復元されています。実際に彼が使用していた家具やイーゼルなども置かれているので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
次回企画展
「名画を読み解く-珠玉の東京富士美術館コレクション」
令和2年2月20日(木)〜4月12日(日)
茨城県近代美術館
所在地: 水戸市千波町東久保666-1
営業時間: 9:30~17:00 ※入場は16:30まで
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始(12月29日~1月1日)、11月25日(月)~12月6日(金)は臨時休館です
入館料: 所蔵作品展/一般320円、満70歳以上160円、高校生・大学生240円、小学生・中学生180円 ※企画展は内容により異なります
電話: 029-243-5111
板谷波山 彩磁延寿文花瓶 昭和前期
東日本で初めて陶芸を専門に扱う県立美術館。近代陶芸の祖と言われる板谷波山や笠間で活躍した人間国宝・松井康成など、日本の近現代において優れた業績を残した陶芸家の作品を紹介しています。また、生活陶器としてこの地域で200年の歴史をもつ笠間焼の歴史について学べるコーナーもあり、笠間焼の魅力を存分に楽しむことができます。笠間には200人以上の陶芸作家が工房を構えており、それら人気作家の作品を手頃な価格から購入できるのも大きな魅力。美術館のある笠間芸術の森公園内には、陶造形物が屋外に展示されている陶の杜、県内最大級のローラー滑り台を持つあそびの杜もあるのでご家族で楽しむことができます。
ちなみに、ひたち海浜公園では笠間焼協同組合の協力により、陶芸教室を開催しています。
茨城県陶芸美術館
所在地: 笠間市笠間2345(笠間芸術の森公園内)
営業時間: 9:30~17:00 ※入場は16:30まで
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始、11月25日(月)~1月1日(水)
入館料: コレクション展・テーマ展/一般320円、満70歳以上160円、高校生・大学生260円、小学生・中学生160円 ※企画展は内容により異なります
電話: 0296-70-0011
天心記念五浦美術館は「日本の渚100選」「日本の音風景100選」に選定されている五浦海岸の大小の入江と美しい松林を望むことができる景勝地に建っています。明治39年に日本美術院第一部(絵画)が移転し、岡倉天心や五浦の作家たちが活躍した歴史的な地。岡倉天心記念室では、岡倉天心と横山大観をはじめとする五浦の作家たちの業績を紹介しています。ギャラリースタッフが岡倉天心や展示品について案内してくれるガイドツアーや音声ガイドを借りて解説を聞きながら鑑賞するものおすすめ。鑑賞後には館内にあるカフェテリアで岡倉天心が愛した海を見ながら余韻に浸ってみてはいかがでしょうか。
茨城県天心記念五浦美術館
所在地: 北茨城市大津町椿2083
営業時間: 9:30~17:00 ※入館は16:30まで
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始(12月29日~1月1日)
入館料: 岡倉天心記念室/一般190円、満70歳以上90円、高校生・大学生120円、小学生・中学生80円
電話: 0293-46-5311
水戸芸術館は、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つの専用空間で構成された複合文化施設。1990年の開館以来、音楽・演劇・美術の自主企画による事業を展開し、国内外で活躍するアーティストの多彩な催し物を行っています。現代美術ギャラリーでは、世界的アーティストや日本を代表する作家の個展、時代に呼応したテーマのグループ展などを年に3〜4回開催。コンサートホールでは専属楽団「水戸室内管弦楽団」の定期演奏会をはじめ、オリジナル企画や国内外の優れた演奏家を招いての企画などを行っています。劇場では、実力のある演出家や著名な俳優による名作、ミュージカルから古典芸能まで、様々な演目を上演しています。そして、エントランスホールに設置されているパイプオルガンは国産最大級のもので、週末には無料のミニ・コンサートを開催。誰もが自由に訪れることのできる、開かれたアートスペースとしてにぎわいを創り出しています。また、水戸市市制施行100周年を記念する高さ100メートルのシンボルタワーには、展望室があり水戸の街並みを眺望できます。
水戸芸術館
所在地: 水戸市五軒町1-6-8
営業時間: 9:30~18:00 ※催事により延長します
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始
入館料: 現代美術ギャラリー/一般900円、70歳以上・高校生以下・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料、塔/一般200円、小学生・中学生100円
電話: 029-227-8111
日動画廊創業者・長谷川仁氏によって故郷の笠間市に建てられた笠間日動美術館。敷地内には「鴨居の部屋」を併設し、ピカソや藤田嗣治をはじめ国内外の著名画家の展覧会を開催する企画展示館、フランス美術を常設するフランス館、日本の著名彫刻家によるブロンズ像が佇む野外彫刻庭園があります。そして世界的にも珍しいパレット館。画家が愛用したパレットが常時200点以上展示されています。おおかたのパレットには絵の具の配色だけでなく、その画家が好む主題が描かれており、パレットの配色からは画家の創作の秘密をうかがい知ることができます。ミュージアムショップやミュージアムカフェも併設されており、オープンテラスからは美しい眺望が楽しめます。別館・春風萬里荘も併せてぜひ訪れてみて。
笠間日動美術館
所在地: 笠間市笠間978-4
営業時間: 9:30~17:00 ※入館は16:30まで
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始
入館料: 共通券/一般1,400円、満65歳以上1,100円、高校生・大学生900円、小学生・中学生無料
美術館のみ/一般1,000円、満65歳以上800円、高校生・大学生700円、小学生・中学生無料 ※企画展は内容により異なります
電話: 0296-72-2160
筑西市が誇る二人の文化勲章受章作家、陶芸家 板谷波山、洋画家 森田茂の作品をはじめとして、書家 浅香鉄心、重要無形文化財保持者の漆芸家 大西勲など、郷土にゆかりのある作家の作品を収集・展示。美術館周辺には、板谷波山の生家を保存した板谷波山記念館や羽黒神社、商家の店蔵など、歴史的建造物が点在しており散策も楽しめます。
しもだて美術館
所在地: 筑西市丙372(アルテリオ3階)
営業時間: 10:00~18:00 ※入館は17:30まで
休館: 月曜日(※ただし祝日の場合は翌日休館)及び年末年始(12月28日~1月4日)
入館料: 一般200円、団体(10名以上)150円、企画展は要問合せ、高校生以下無料
電話: 0296-23-1601
平成3年春に開館した日本で初めての篆刻専門の美術館。館内には、古河出身の故生井子華の作品をはじめ、篆刻にかかわる封泥や石印材を常設展示しています。また本建物は大正9年に建築された3階建ての石蔵を展示室に改修したものです。平成10年に国の登録有形文化財に登録されています。篆刻体験も開催されているので、オリジナルの印を作成してみてはいかがでしょうか。
篆刻美術館
所在地: 古河市中央町2-4-18
営業時間: 9:00~17:00 ※入館は16:30まで
休館: 国民の祝日の翌日、館内整理日(毎月第4金曜日)、特別整理期間、年末年始
入館料: 一般200円、団体(20名以上)150円、小学生・中学生・高校生50円
電話: 0280-22-5611
大洗海岸沿いにある私立の美術館。300号サイズのガラス巨大窓に額縁を付け、大洗海岸の自然風景を絵に見立てた「風景窓画」は必見です。また、実業家・文化人として知られる渋沢秀雄の描いた明治期のときわ路の水彩画を常設しているほか、文房四宝、伝統工芸品、版画展、写真展も随時開催されています。
大洗美術館
所在地: 東茨城郡大洗町磯浜町8249
営業時間: 10:00~16:00 ※入館は15:45まで
休館: 水曜日、木曜日(※ただし祝日の場合は振替休館)及び年末
入館料: 大人500円、中学生・高校生300円、小人150円
電話: 029-266-2637
国営ひたち海浜公園のある茨城県ひたちなか市。北には東海村や日立市の工業都市、西には水戸市、笠間市といった歴史と伝統が息づく街、南には大洗町や茨城町、鉾田市といった大規模な野菜生産地に囲まれています。地元で暮らす観光マイスターや観光協会に在籍する皆さんに、お散歩したいおすすめスポットを紹介してもらいました。