とっておきのよもやま話
茨城県には、全国的にも有名な焼き物の町・笠間市というところがあります。市内では数多の陶芸作家が活動していて、窯見学が出来たり、実際に作家さんとお話しながら作品を手に取れる場所やイベントも行われています。実は、ひたち海浜公園ICから常陸那珂有料道路〜北関東自動車道を利用すれば、笠間まで約30分で到着可能!ひたち海浜公園に遊びに来るなら、笠間へちょっと寄り道もオススメです♪ 1時間〜2時間ほど時間があるなら、陶芸体験にチャレンジしてみませんか?陶芸体験といっても、ろくろを回す本格的なものから、粘土遊び感覚で子供でも気軽にできるものまで幅広い方法があります。今回は、親子で一緒に楽しめるカンタン陶芸教室を実際に体験しながらご紹介します!
今回、体験をお願いしたのは「デリバリー陶芸 いちご窯」さん。インストラクターの山田さんと、三田さんです。いちご窯では、イベントや学校など色々な場所で陶芸を気軽に体験できるプログラムを用意しています。用意した型にあわせて粘土を形成して、思い思いの装飾を施すのが大まかな体験方法。難しいコツも、力も必要ないので子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで幅広い世代が楽しめます。体験内容は、食器や表札などいろいろなバリエーションを用意。今回は、陶器のマグカップづくりを体験しました♪
江戸時代半ばから、現在の笠間市周辺で作られている陶器です。久野半右衛門という人物が、同じく陶器で有名な近江(現在の滋賀県)信楽の陶工・長右衛門に指導を受けて笠間に窯を築き、焼き物を興したと言われています。
笠間で焼き物文化が盛んになった理由のひとつに、笠間市周辺から出土する粘土があります。粘りが強く粒子が細かいこの粘土は、練る際にも成形がしやすく、また焼成後も丈夫に仕上がるのが特長です。実用的な「生活陶器」として、広く親しまれてきました。
また、笠間焼は、これといった製造工程や技術、色形などにも決まりがなく、ジャンルにとらわれない自由な作風であることも魅力です。笠間に集う陶芸家たちが生み出す個性豊かな焼き物は、昔も今も多くの人に愛用されています。
まずは、サンプルの中から作りたいカップのサイズを決めます。コーヒー、スープ、ビールetc...自分の使い道に合わせて、高さや容量を選びましょう♪
必要なものは既に下準備されているので、幼稚園〜小学生でも出来ちゃうのがいちご窯。選んだサイズの型紙に合わせて粘土をカット。
石膏の型にぐるりと粘土を巻きつけて、継ぎ目を貼り付けます。貼り付ける箇所へ細かなキズをつけ、水に粘土を溶かした「どべ」で接着。
同じように底部分もしっかり貼り付けます。ここでちゃんと接着できていないと、焼成したあとにすき間が出来てしまうことも。
カップの胴部分が出来上がったら、次に持ち手を作ります。粘土を細長く伸ばしたら、大きさや太さ、形のバランスを考え試作を。
見た目だけでなく、つける場所とすき間の広さも重要なポイントです。指が何本くらい入る広さに調整するかで、使い勝手が変わります!
持ち手を胴に接着したら、好きな装飾を施していきます。陶印を押して模様をつけたり、粘土で飾りをつけたりとアイデア次第♪
粘土でハートを作って両サイドにつけることに。うまく作れなくても、またこね直せばOK!作り直しが出来るのも粘土ならでは。
木串でネームやメッセージを書くのもオススメです。側面にワンポイントもよし、底面に入れるもよし。
最後に、カップのふちを指の腹でつぶしておきます。このひと手間で、飲むときに唇があたる部分がなめらかで優しい感触に。
完成した作品は、先生が釉薬を塗ってから焼成して仕上げてくれます。釉薬は、緑、桃、黄、青、茶、白から選べます。
実は、ひたち海浜公園の園内でも笠間焼に出会うことができます!砂丘ガーデンの設備には、笠間焼を素材に使った東屋や床タイル、大鉢などが。笠間焼の作家による屋外陶芸作品も展示されています。作品はエリア内に点在しているので、ぜひ作品を探しながら園内散策してみてください。そのすぐ近くにある陶芸棟では、本格的な陶芸体験ができる設備も備えています。
斜面を利用して作られる登り窯は、陶器を焼成する伝統的な炉窯のひとつ。エリアにある陶芸広場では、そんな「登り窯」を見ることもできます。
ひたち海浜公園内、陶芸棟で「かんたん陶芸体験」も開催しています。毎月の開催情報など、詳しくはイベント案内ページをご覧ください。
国営ひたち海浜公園のある茨城県ひたちなか市。北には東海村や日立市の工業都市、西には水戸市、笠間市といった歴史と伝統が息づく街、南には大洗町や茨城町、鉾田市といった大規模な野菜生産地に囲まれています。地元で暮らす観光マイスターや観光協会に在籍する皆さんに、お散歩したいオススメを紹介してもらいました♪