とっておきのよもやま話
2008年第三セクターとして新たに誕生した茨城県ひたちなか市を走るひたちなか海浜鉄道。廃線の危機から立ち直り、東日本大震災を乗り越え、現在では全国的に見ても稀有な地元で愛されるローカル線として注目を集めています。そんなひたちなか海浜鉄道を応援する「おらが湊鐵道応援団」の皆さんにも協力してもらい、ひたちなか海浜鉄道のちょっといい旅をご紹介します♪
これを読んだら、きっとローカル線に乗って列車旅をしたくなること間違いなしです!!
ひたちなか海浜鉄道湊線の存続&発展を願って活動する地元ボランティアの団体です!フェイスブックなどSNSによる情報発信はもちろん、休日に那珂湊駅で行われている駅舎での乗車証明書配布活動など、多岐に渡る取り組みでひたちなか海浜鉄道を盛り上げています!!
都内からアクセスするときのひたちなか海浜鉄道の始発駅です。JRの改札を抜け、ひたちなか海浜鉄道のホームは1番線!湊線として100年以上の歴史を感じさせます。また、ひたちなか海浜鉄道の乗車券は現金での支払いに限られます。ワンマン列車なので、路線バスのように降車時に現金で運賃を支払います!!
お得な湊線1日フリー切符
1番線ホーム入口にある窓口で湊線1日フリー切符を購入!大人900円で乗り放題なので勝田駅から磯崎、阿字ヶ浦駅まで行くのならフリー切符の方が断然お得です♪特に途中下車しても何度も乗り降りできるので、湊線を満喫するなら、まずはこの切符をGET。
サザコーヒー
茨城、そして日本を代表するコーヒー屋SAZA!勝田駅東口出てすぐにもお店を構えていますが、そこから徒歩約10分の場所に本店があります。落ち着いた店内で美味しいコーヒーを飲みながら過ごす時間は至福のひと言。こだわりのスイーツもオススメです!
新ご当地ラーメン!『黄色いスタミナ』
湊線沿線はご当地グルメの宝庫!地元飲食店店主たちが協力&考案した「幸福の黄色いスタミナ」もそのひとつ。ご当地ラーメンのスタミナラーメンをカレー風味にアレンジし、加工高生産量日本一のタコと、常陸牛の牛スジを加えた贅沢なラーメンです!!
始発の勝田駅からわずか600m!日立工機の工場の目の前にある駅!それがここ日工前駅です。昭和37年に日立工機従業員専用の駅として誕生。そのため駅名票には日立工機のドリルや歯車が描かれています。ちょっと古めかしい日よけも兼ねた駅舎と背景のサザンカの生垣がなんともいえない懐かしさを演出。日工前駅で下車し、勝田駅まで商店街を歩くのもおすすめです♪
とんがり帽子の背高な駅舎が目印の金上駅。『金運』を『上げる』という名前の通り、縁起の良い名前の駅として、『勝』田から『金』『上』までの硬券タイプの記念切符『縁起きっぷ』(150円)も販売しています♪駅のすぐそばには陸上自衛隊勝田駐屯地もあることから駅名票には戦車と航空機を描きました。近くには銀座で最も人気のあるほしいも直売所など隠れた名店も!
縁起きっぷ(150円)
勝田駅と那珂湊駅限定で発売している勝田〜金上間の乗車券!「勝利」から「金運」が上がる電車に乗れる乗車券は縁起が良いととっても人気です♪
金上ふれあい直売所
茨城マルシェで人気No.1の干しいも「西野さんちの干しいも」を生産・販売する(有)安物産の直売所!売り場に並べたら即日売り切りだったこともある話題の干しいも。美しい黄金色の見た目と柔らかく甘い食感が特徴です。ぜひご賞味ください!
芋レーヌ
金上駅近くの地元洋菓子店グレートリーフのコラボ商品!ひたちなか市の特産品であるほしいもを贅沢に使ったマドレーヌです。芋レーヌには湊線沿線をの風景が描かれたトレーディングカード8種類の内1枚が同封されています。
ひたち海浜鉄道ファンの中でも、那珂湊駅とともにトップクラスの人気誇る駅です。秘境駅と称される中根駅はテレビCMやドラマの撮影でも重宝されています。特に田植えが始まる季節には、水に貼った田んぼの水面に湊線を走る車両が写り込む姿は鉄道ファンならずとも必見。また駅舎には「おらが湊鐵道応援団」のみなさんが植樹した早咲きの大漁桜が咲き誇ります!
虎塚古墳
本郷川右岸の台地上に築かれた前方後円墳です。当時の武具や豊富な文様が描かれている壁画が見学できるのは春と秋の公開時のみ!平成30年度の公開日は、3月29日(木)から4月1日(日)、4月5日(木)から4月8日(日)の計8日間。
大漁桜
中根駅に植えられた早咲きの桜。『おらが湊鐵道応援団』の皆さんをはじめ、地元の人たちにも大漁桜という名前で愛されている桜です。大震災からの復興を祈念して植樹されました。3月下旬の夜桜のライトアップも人気です!
山茶郷
各種メディアで一躍脚光を浴びた「ヤンキーピラフ」の店!開店して以来30年以上もの長い間ひたちなかで愛され続けてきた名物メニューです♪鉄のフライパンに盛られたがっつりボリューミーなピラフは、そのインパクトだけでなく味も◎!
平成26年に住民の要望に沿う形で誕生した湊線で最も新しい駅。それがこの高田の鉄橋駅です。湊線開業100周年記念式典にて駅の正式名称が発表されたひたちなか海浜鉄道の中でもシンボリックな存在。駅そばの中丸川にかかる鉄橋の正式名称は「中丸川橋梁」…。ですが、地元住民の愛称は鉄橋のあるエリアの名前を使った「高田の鉄橋」。そんなユニークな由来を持つ駅です。
ひたちなか海浜鉄道の本社機能や車庫機能を有するメインステーションがここ那珂湊駅です。「那珂湊おさかな市場」や「アクアワールド茨城県大洗水族館」が近いこともあり、湊線の中では非常に乗降者の多いのが特徴。『関東の駅百選』にも選ばれた築100年を超える木造の駅舎は必見です!土日祝日は「おらが湊鐵道応援団」が常駐し乗車証明書などの配布を行っています♪
関東の駅百選
大正2年に建てられた駅舎が現存する那珂湊駅。大きな梁を活かした駅舎は鉄道ファンならずとも感動ものです。築100年を超えるのですが、当時の最高技術の粋を集めて作られているせいかがっちり&どっしりした駅舎なのが特徴です。
乗車証明書
『おらが湊鐵道応援団』が実施している『湊線乗車特典サービス』です!土日祝日は応援団の皆さんが那珂湊駅で下車するお客さんを出迎えながら、この乗車証明書を手渡ししてくれます。商店街やおさかな市場の加盟店でこれを提示すると、お店独自のサービスが受けられます。
みなとまちなか漫遊MAP
『おらが湊鐵道応援団』の皆さんが手作りした那珂湊市街地の手書きマップです。赤い点線通りに歩くと、那珂湊の名所や美味しいスポットを楽しみながら迷うことなく散策できます。駅で配布しているのでぜひ手にとってみて下さい♪
那珂湊おさかな市場
那珂湊漁港のすぐそばにある魚卸問屋も入る商業施設です。市場すしや森田水産、ヤマサ水産など県内屈指の大規模水産会社直営の店舗の他にも、地元で愛される海鮮卸や加工品販売店がズラリ。水揚げされたばかりの美味しい鮮魚を購入できます。
喰い道楽 すみよし
あんこう料理を中心に、地元の鮮魚を活かした海鮮丼など海の幸で満足&満腹になれるお店です。そして、茨城県が誇るご当地グルメのひとつ那珂湊焼きそばの発祥の店としても有名!特製の蒸し麺をラードで炒める病み付き必至のご当地グルメです。
駅猫おさむ&ミニさむ
ひたちなか海浜鉄道開業から間もない頃にふらりとやってきて那珂湊駅に住み着いた黒猫おさむ。すぐに駅猫として認定されました。日中は駅の巡回を行います。妹分のミニさむと一緒に那珂湊駅の看板猫として皆の注目を集める人気ものです。
丘と丘の間の谷間に作られた殿山駅。鬱蒼と茂る林の切り通しを走る湊線は鉄道ファンの中でも隠れた撮影スポットとして知られています。駅には旧那珂湊二高生が残した記念モニュメントが残され、地域にしっかり根付いている駅だと感じます。
周辺には古い民家が残る平磯駅。カーブ状に作られたホームは湊線の中でも非常に長いのが特徴です。また殿山駅との間にある沢メキ踏切は湊線屈指の撮影ポイント。踏切越しに平磯の海が見え、そこにひたちなか海浜鉄道が走る姿はまさにノスタルジックです。
沢メキ踏切
茨城県内でも珍しい地名「道メキ」から「沢メキ」へと抜けた先にある踏切です。平磯駅と殿山駅のちょうど中間地点にあり、湊線の中では数少ない、海の見えるスポットです。
中世代白亜紀層
平磯から磯崎の海岸に現れる東側に30°〜40°傾斜した岩礁。これが中世代白亜紀の地層です。地層の中からは、当時生きていただろうアンモナイトやウニ、二枚貝やサメの歯などが出土。約7,500万年前の浪漫に想いをはせてください!!
日本一のほしいも生産地であるこのエリア特有の景色が絶景と評判の磯崎駅周辺。開業当時は当駅に機関庫が用意され、給水塔や石炭台もあったといいます。現在は新たな試みとして、駅駐車場に車中泊利用者向けにRV用電源を常設。車で来て湊線を楽しめる駅です。
延伸の結果、昭和3年に誕生。かつては上野駅から直通の臨時急行「あじがうら号」の終点駅でもあった阿字ヶ浦駅。当時の面影を残す7両編成の車両にも対応できる長いホームが特徴です。国営ひたち海浜公園のネモフィラとコキアのイベント期間中はこの駅から無料シャトルバスが運行されます。
終着駅
阿字ヶ浦駅留置車輌(キハ222/平成27年5月運行終了.キハ2005/平成27年12月運行終了)
第4回終着駅サミットが開催されたことでも全国的に注目を集めた阿字ヶ浦駅。県内では数少ない車止めや車止標識がある駅でもあります。サミットでは終着駅が持つ魅力と役割を再認識する討議がなされ、終着駅を活かしたまちづくりが話し合われました。
東洋のナポリ
阿字ヶ浦海岸の雄大な白砂青松の景観の美しさを表す愛称。現在も夏になると多くの海水浴客が訪れるとともに、近隣のレストランなどではどんぶりからこぼれるほどの海鮮丼を堪能できます。また、温泉もあり冷えた体を温められると重宝されています。
ひたちなかから日本、そして世界に誇る美味しいコーヒーを提供しているサザコーヒー。スタッフが世界中を駆け回り買い付けてきた高品質な豆を使ったコーヒーは1杯480円から。中には、1杯5,000円を超える世界最高値のパナマ産「ゲイシャ」のコーヒーもラインナップ!そしてコーヒーに合うスイーツもサザのこだわりです。「サッザトルテ」は、オーストリア・ウィーンの銘菓ザッハトルテをサザ風にアレンジした濃厚なチョコレートケーキ。わざわざ本場ウィーンまでスタッフが足を運んで開発したという逸品です♪奥久慈りんごのタルトや岩間栗のモンブランなど、県内農家と協力して地元素材を使用したケーキも登場します。
金上駅より徒歩約12分。銀座にある茨城のアンテナショップ「茨城マルシェ」で干しいも人気ナンバー1に輝いた「西野さんの干しいも」を生産・販売している(有)安物産の直売所です!都内でも話題の干しいもと一緒に、地元の新鮮な野菜等が手に入ります。ココの干しいもの人気の秘訣は、甘さと美しさ。自社オリジナルの肥料とほどよく海から離れた土地によって、原材料・さつまいもの甘味がUP!また、ふかす&干す時間にこだわることで、黄金色に輝く美しい干しいもが生み出されます。編集部おすすめのもう逸品は、西野さんが育てたさつまいもを使った餡がぎっしりの「たい焼き いもあん」。冬〜春(6月頃まで)にかけて限定販売中。
ひたちなか市を代表するあんこう料理の店であり、那珂湊で高い人気を集める海鮮の美味しいお店です。地元常磐ものを中心に、丸々太った季節の美味しいあんこうを選んで豪華に鍋に仕上げます。また、喰い道楽すみよしは茨城を代表するご当地グルメのひとつ、那珂湊焼きそば誕生の店でもあります。そんな那珂湊焼きそばは50年以上前に漁師町で生まれたもっちり焼きそば。手延べせいろ蒸し麺をラードで炒めることで、独特な食感とこってりした味わいが癖になる逸品です。そんな那珂湊焼きそば発祥の店すみよしでは地元わたなべ製麺の麺にツバメ印のウスターソースで味付け。とんこつスープを差し水代わりに使い、コク深さをさらに演出しています。
磯崎駅より徒歩約8分。酒列磯前神社周辺にある創業約40年の肉屋「肉のうすい」。茨城県行方市で生産された農林水産大臣賞受賞「美明豚」の精肉やお惣菜を販売しています。オススメは、創業当初からあるご当地グルメの「那珂湊焼きそば」。那珂湊焼きそばは、店舗によりバリエーション豊かですが、ここはお肉たっぷり!もちろんお肉は美明豚!!柔らかくて美味しい豚ロースとキャベツが入っています。隠し味は豚骨を約3時間煮込んでとった出汁。“お肉の美味しさを味わってほしい”という思いを大切にして工夫を凝らした那珂湊焼きそばをぜひ味わって下さい!他にも、ボリューム満点の揚げ物もオススメ。メンチカツは冷めても美味しいと評判です。
阿字ヶ浦海岸が目の前に広がる坂の途中にあるのは、昨年の冬にオープンばかりのパン屋「あじぱん」。阿字ヶ浦駅より徒歩約10分の距離にあります。お店のモットーは”健康志向のパンづくり“。国産、無添加、など安心できる食材をつかっています。試作を繰り返しみつけだした「白神こだま酵母」と北海道小麦の「春よ恋」「ゆめちから」の組み合わせが独自の美味しさを生み出しています。独特のしっとり&モチモチ感がたのしめるパンが味わえます。旅のおやつ、お土産にオススメなのは「干し芋スティック」。お店周辺でつくられた阿字ヶ浦の干しいもが入った素材の優しい甘みが感じられるパンです。また、注文後にクリームを詰めるコルネも一押し。
国営ひたち海浜公園のある茨城県ひたちなか市。北には東海村や日立市の工業都市、西には水戸市、笠間市といった歴史と伝統が息づく街、南には大洗町や茨城町、鉾田市といった大規模な野菜生産地に囲まれています。地元で暮らす観光マイスターや観光協会に在籍する皆さんに、お散歩したいオススメを紹介してもらいました♪