地元スペシャリストがナビゲート

おさんぽ
コンシェルジュ

今回のコンシェルジュ

いばらき観光マイスターS級 柴田奈緒さん

古来より東国の要所として栄え、江戸時代には御三家のひとつ水戸徳川家のお膝元でもあった茨城県。県内には、そんな歴史や土地柄を今なお感じられる、由緒ある霊験あらたかな神社仏閣が多数置かれています。ひたち海浜公園にいらした際には、ぜひとも一緒に参拝されてみてはいかがでしょうか?どの社寺も自然の中で清らかな空気を感じられる場所にあり、訪れるだけで元気をもらえそうです!

ひたち海浜公園近隣の神社仏閣でパワーチャージ!

今回のさんぽのおとも道は、神社とお寺をご紹介します。かつて徳川御三家のひとつ水戸徳川家が治めていたこのエリアは、水戸黄門で知られる徳川光圀公が崇敬した社寺も多く残ります。逸話や奉納品などが残されているところもあるので、ぜひとも巡ってみてください!近年「ご朱印帳」を持って寺社めぐりをする人が増えているそうですね。神社やお寺はその地域にとっての守り主であり、拠り所であり、人々を支えてきた存在ですので訪れる際には敬う気持ちを忘れずに、まずは参拝を♪

酒列磯前神社さかつらいそさきじんじゃ

祈願の受付時間は8:30〜15:00(祭事時を除く)。1万円〜(宝くじ当選祈願は3万円〜)。予約不要。

参道両側の県の天然記念物・樹叢(樹齢約300年)にはヤブツバキを中心とした古木が茂ります。

参道の途中に、宝くじ高額当せん者から寄贈された「海亀の石像(幸運の亀)」があります。

国営ひたち海浜公園から一番近い別表神社
宝くじ当せん祈願の知る人ぞ知る名所

国営ひたち海浜公園から車で約12分の距離にあるのが「酒列磯前神社」。隣町の大洗町にある大洗磯前神社と共に西暦856年に創立された国幣中社です。江戸時代に、水戸藩2代藩主・徳川光圀公、3代藩主・綱條公が由緒深い名社としての建物を復興。拝殿に施された「リスとブドウ」の彫刻は、江戸時代初期に活躍した伝説の彫刻家・左甚五郎の作品と伝わっています。主祭神は“少彦命名”。医薬の祖神で、醸造の神、特に百薬の長である酒の神として崇敬を集めています。また、菅原道定公が学問の神として崇めていたことから学業成就・合格祈願も多いのだとか。神社が海沿いにあることから、大漁を祈願する“えびすさま”としての役割も果たしています。配祀神の“大名持命”と合わせ、大洗磯前神社と同じ御祭神が祀られている神社です。この神社に、宝くじの大当たりにご利益があると広まったのは、2004年のこと。神社や海浜公園の近くにあるホームセンターで、宮司が宝くじ売り場で当せん祈願したことが始まりでした。その時、高額当せんした方のひとりが、神社への恩返しに“海亀の石像”を寄贈。今では宝くじ当せん祈願の隠れた名所となりました。当せん祈願のお参りは、まず神社にお参りをしてから、海亀の石像に触れ(さすり)、その後に宝くじを購入するのが基本とされています。本気で祈願したい方は「宝くじ当選祈願」(3万円~)をお願いすることもできます。

酒列磯前神社の御朱印
初穂料として300円をお納めください。書置きのため、すぐに受け取れます。御朱印は、とてもシンプルに「酒列磯前神社」と書かれたもの。酒列とは、この土地の古い地名「逆列(さかつら)」から命名されました。神社周辺に、地名の基となる岩石群があります。

酒列磯前神社の御守
女性にぜひおすすめしたいのが「良縁 薔薇守り」。ポイントは赤色のバラ。恋愛運の上昇や人間関係を円滑にする効果があると言われています。他には、医療の祖神を祀る神社なので「健康御守」や、伝説にちなんで「金運守」が人気です。

INFORMATION

国営ひたち海浜公園より車で約12分
所在地: 茨城県ひたちなか市磯崎町4607番地2 電話: 029-265-8220

大洗磯前神社おおあらい いそさきじんじゃ

祈願の受付時間は9:00〜16:00(祭事時を除く)。5千円〜。願い事は30種類以上。予約不要です。

神磯の鳥居。大己貴命・少彦名命が降臨した地。大洗美術館の裏にあります。

拝殿の裏には本殿が。御社殿は江戸初期の建築様式を今に伝えている、県指定の文化財です。

大己貴命・少彦名命が降臨し、福をもたらす
大洗のまち、海にそびえる鳥居に囲まれた社

県道2号線と大洗海岸通りがクロスする場所にある「大洗磯前神社」。アニメ・ガールズ&パンツァーの舞台として、県内で特に勢いがある大洗の商店街周辺に位置します。県道2号線を通り、神社に向かうと見えてくるのが「一の鳥居」。両脇を歩道に据え、県道を跨いで建っており神々しい姿をしています。大洗磯前神社にある代表的な鳥居は3つで、一の鳥居の他に、社殿へ向かう階段の入り口で海に向かって構えている「二の鳥居」。そして、大御降臨の地・神磯(かみいそ)の海上にある岩上に立つ「神磯の鳥居」があります。西暦856年の常陸国鹿島郡大洗磯前に御祭神大己貴命・少彦名命が降臨。里人の一人に神がかりして、「我は大奈母知、少比古奈命なり。昔此の国を造り訖へて、去りて東海に往きけり。今民を済わんが為、亦帰り来たれり」と託宣し、この地に大洗磯前神社が創建されました。そのため大洗磯前神社には、慈悲深く福徳を授ける神として尊崇される“大己貴命”と、医薬の祖神と仰がれ万民の厄難を救う神として信仰されている“少彦名命”が御祭神として祀られています。毎年元旦になると、宮司以下神職が神磯に降り立ち、太平洋に昇る初日の出を奉拝。その他の行事として、4月に太々神楽祭、8月25日に八朔例大祭、11月11日に、年に一度だけ幼児の虫を切り無病長寿・家門繁栄にご利益がある「神矛」に触れることができる有賀祭(秋季神事祭)が行われています。

大洗磯前神社の御朱印
初穂料として500円をお納めください。御朱印はその場で記入。大洗磯前神社の由緒が書かれた説明書きと、神磯の日の出が写されたミニファイルの3点セットになっています。大洗磯前神社オリジナルの御朱印帳もあります。

大洗磯前神社の御守
幅広い層から人気のある御守が「清清のおと」。この御守の鈴の音を聞くと、心が清められるとされています。風鈴のように涼やかで品のある洗礼された音色をお楽しみください。他には、交通安全や病気平癒に関する御守が人気です。

INFORMATION

国営ひたち海浜公園より車で約23分
所在地: 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890 電話: 029-267-2637

静神社しずじんじゃ

一の鳥居から長い石段を上がっていきます。登りきった左手にある、常陸国風土記の石碑にも注目。

境内は凛としていて清々しい空気に満ちあふれています。

ひたちなか市平磯地区の民から厚く信奉される同社。境内にはその寄進名が残されています。

静織の里でしずやかに建つ神社
常陸国二ノ宮として広く厚く崇敬さる

創建の時期は大変古く、850年には成立していたという静神社。平安時代、10世紀初めに成立した「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」という全国内の神社を示した書物にも記されています。さらに「常陸国二ノ宮」として、一ノ宮の鹿島神宮に告ぐ格式をもって崇敬を集め、今なお多くの人が厚く信奉する神社です。そんな歴史と風格を現すもののひとつとして、同社には国指定重要文化財の銅印が。これは奈良時代後期に作られたものといわれ、かの徳川光圀公の命で同社の改築造営を行っていた際に、境内の大木の根元から発掘されたという驚くばかりの云われです。
静神社の主祭神「建葉槌命(たけはづちのみこと)」は、織物の神様と言われています。神話では、天岩戸に隠れてしまった天照大神をどうにか誘い出そうと、文布を織ったという言い伝えが。別名「倭文神(しどりのかみ)」とも呼ばれます。古来、この地域では「倭文織(しずおり)」という織物を作る職人が住んでおり、それが「静」の地名の由来とか。江戸時代には、水戸藩の祈願所として先の光圀公はじめ代々の藩主が参拝しました。
さて、そんな長く深い歴史のある静神社ですが、実はひたち海浜公園の近隣エリアとはとある縁で結ばれていました。戦前頃まで長きに渡り、静神社から那珂湊の平磯まではるばる神輿を運ぶ大祭が行われていたそう。そういった関わりから今もなお平磯の漁師たちから信奉を集めています。

静神社の御朱印
常陸国二ノ宮としての歴史を持つ静神社。遠方からも数多くの人が参拝に訪れるそうです。よく見ると「常道」と書いてありますが、これは常陸国と呼ばれる前にこのように呼ばれていたという歴史に基づいています。

静神社の御守
静神社の桜の御紋が記されている御守です。桜といえば、静神社のすぐ西側には県を代表する桜の名所「静峰ふるさと公園」が。商売繁盛や家内安全、厄除けなど。初穂料1,000円をお納めください。

INFORMATION

常磐自動車道那珂ICより車で約15分
所在地: 茨城県那珂市静20 電話: 029-296-0029

水戸東照宮みと とうしょうぐう

漆黒の唐門には至る所に葵の御紋が配され、拝殿までの石の間には梅とメジロが描かれます。

徳川斉昭公考案の安神車。境内南側にある小屋の中に展示中。間近でその姿を見学できます。

水戸東照宮権称宜の富田さん。震災復興の印として東照宮鳥居再建の賛同を集めています。

徳川御三家のひとつ水戸藩ゆかりの神社
徳川家康公と水戸藩主頼房公を祀る社

JR水戸駅北口から徒歩3分。第2代水戸藩藩主・徳川光圀公が常葉山と名付けたこの地に建つ東照宮です。創建は1621年、初代水戸藩藩主・徳川頼房公が父である徳川家康公の御霊を祀ったのがはじまり。戦乱の世を泰平の世へと導いた徳川家康公を祀っていることもあり、水戸東照宮に訪れる参拝客は日頃の平和や家内安全の御礼をしに訪れると言います。また、東海道など主要幹線道を確立した家康公にならって旅の安全や交通安全に訪れる人も多いとか…。黒塗りに金地の柄が模された石の間は高級感と重厚感に溢れています。2021年に創建400年を迎えるに当たり、2019年の例大祭では参道の鳥居の復興など祭事も多く予定されています。また、境内に展示されている安神車は水戸藩第9代藩主・徳川斉昭公考案の戦車の原型。大牛一頭に引かせながら、小さな窓から銃で射撃できるように作られた試作品です。実戦に使用されたことはないと言いますが、この戦車の原型を見ようと、大洗を舞台に描かれた、戦車アニメ・ガルパンことガールズ&パンツァーを目的に訪れた観光客の隠れた聖地巡礼スポットとしても静かににぎわっています。また、2018年内には、東京都江戸東京博物館館長でもある藤森照信氏がデザインした安神車をモチーフにした作品・せん茶が奉納され、展示される予定です。また、創建400年の2021年は水戸東照宮に近い弘道館鹿島神社も創建180年で記念祭が開催。

水戸東照宮の御朱印
水戸東照宮の御朱印には義公こと、徳川光圀公が名づけた「水戸常葉山東照宮」と書かれています。中央には葵の御紋が配され、徳川家所縁の神社であることを示しています。全国に200社東照宮巡り、参拝してその証を御朱印として集める人もいるのだとか。

水戸東照宮の御守
水戸東照宮の御利益にあやかりたいという参拝者に人気の御守がふたつあります。ひとつは戦乱の世を勝ち抜き泰平の世を築いた御祀神の徳川家康公の勝守。勝負事の他に病気にも勝つ等、何事にも勝つよう願いが込められています。また、きれいな四つ葉の鈴付守りも人気です。

INFORMATION

常磐自動車道・水戸ICより車で約25分、北関東自動車道・水戸南ICより車で約20分
所在地: 茨城県水戸市宮町2-5-13 電話: 029-221-3784

常磐神社ときわじんじゃ

御祭神ゆかりの品を展示する義烈館など、周囲には見所がたくさんあるのでゆっくりと訪れて。

摂社の東湖神社には、烈公に仕えた藤田東湖が祀られています。学業、学芸の神様とも。

末社のひとつ、三木神社は義公の育ての親の三木夫妻を祀ります。安産や子育てに御神徳が。

義公と烈公の教えと徳を篤く敬う
人々の気持ちが成した水戸の神社

偕楽園本園の東側に隣接する常磐神社。お祀りしているのは、水戸藩第2代藩主の水戸光圀公(義公)と第9代藩主の斉昭公(烈公)です。その御由緒は、明治の初年ごろに光圀公と斉昭公を慕う人々によって偕楽園内に創られた祠。道徳に溢れ、多くの人々から慕われ尊ばれた御二人。その篤い信仰が元となり、明治6年に天皇より勅旨をもって「常磐神社」の社号を賜ったそうです。その翌年には現在の場所に社殿が創建されました。残念ながら昭和の戦火によりほとんどの建造物が焼失してしまいましたが、昭和33年に元の社殿を模して再建。焼け残った神楽殿と神饌殿が能舞台として改修され、今なお境内に残されています。
義公の御神号(神様としての呼び名)は「高譲味道根命(たかゆずるうましみちねのみこと)」、烈公は「押健男国之御楯命(おしたけおくにのみたてのみこと)」といいます。物事の本質をよく見極めて己に取り入れる探究者であり、道徳に溢れ広く慕われた義公。そして、外国から国を守るべく富国強兵に取り組み、強いリーダーシップを以って民衆を鍛えた烈公。「一張一緩(いっちょういっし)」の精神を尊び、弘道館と偕楽園を建造し文武両道で藩を導いた魁でもあります。そんなお二人の成した逸話から、常磐神社は「学業成就の神様」「必勝祈願の神様」とも名高く、多くの方が訪れるそう。地元のスポーツチームも参拝しています。
参拝の折には偕楽園もゆったり散策し、義公と烈公にぜひ想いを馳せてください。

常磐神社の御朱印
徳川家の三つ葉葵の紋の朱印と、可愛らしいひょうたん型の印が捺された常磐神社の御朱印。ほかに、東湖神社の御朱印も頂くことができます。千波湖側から神社へ参拝する際に登る大階段を刺繍したオリジナル御朱印帳も授与しています。

印籠守(小)
水戸黄門こと光圀公といえば「この紋どころが目に入らぬか!」という言葉があまりにも有名。常磐神社では、そんな印籠を模した御守を授与しています。持ち歩きに便利な小サイズ(初穂料800円)と立派な大サイズ(1,000円)。

INFORMATION

常磐自動車道水戸ICより車で約20分
所在地: 茨城県水戸市常磐町1-3-1 電話: 029-221-0748 開門時間: 6:00~夕刻まで

村松山 虚空蔵堂むらまつやま こくうぞうどう

日本三体虚空蔵尊のひとつ。本堂の奥に進むと、奥之院や、三重之塔など立派な建造物があります。

護摩祈願は、日によって受付時間が決まっています。祈願料は5千円~。

「とうかい村いきいきガイドの会」が、毎日10:00~12:00に無料ガイドを実施中!

日本三体虚空蔵尊のひとつ
徳と福を兼ね備えた大満虚空蔵菩薩を祀る寺

国営ひたち海浜公園より車で約13分の距離にある「村松山 虚空蔵堂」。真言宗豊山派に属し、伊勢の朝熊虚空蔵尊、会津の柳津虚空蔵尊と共に日本三体虚空蔵尊のひとつです。平城天皇の勅額により、西暦807年に弘法大師によって創建。約500年の間、領主佐竹氏の保護を受け、近世には徳川家康公より朱印地五十石を寄進され、光圀公の庇護のもと栄えてきました。他の日本三体虚空蔵尊と共に厄払い・出世開運を祈願する多くの参拝者を迎えています。ここ常陸・村松(東海村)には、虚空蔵菩薩三体の内、大満虚空蔵菩薩が祀られています。この虚空蔵菩薩像は、弘法大師が鎮護国家、万民豊楽、平和祈願のために、一刀三拝の礼をつくして刻んだもの。50年に一度ご開帳を行っています(次回は2035年)。虚空蔵菩薩は、限りない知恵と福徳を持った菩薩であり、知識、記憶といった面でもご利益があると信仰されています。そのため、最初の厄年である数え13歳になると、厄除けやこれからの成長を祈願する「十三詣り」を目的として多くの参拝者が村松山虚空蔵堂を訪れます。子ども達が春休みに入る3月25日~4月7日には年間行事として「学年祭・十三詣り」が開催。また、10月下旬から11月15日には、子ども達の健やかな成長を祈念する「七五三詣り」が催されます。1月1日~7日の「正月初詣護摩」には、約20万人もの参拝客が訪れる寺です。

村松山 虚空蔵堂の御朱印
御朱印料として300円お納めください。御朱印の中央には「大満虚空蔵尊」と書かれています。その背景には、虚空蔵菩薩を表す梵字(タラーク)の印が。また、右下には「日本三体の一」と記載され、日本三体虚空蔵尊のひとつであることが示されています。

村松山 虚空蔵堂の御守
知恵と福徳を持った虚空蔵菩薩を祀っているため、学業や合格に関する御守が人気。「学業御守」は鮮やかな水色とピンク色の桜でデザインされて目を惹きます。子どもの成長や、学問に関する願いがある方にとてもオススメの寺です。

INFORMATION

国営ひたち海浜公園より車で約13分
所在地: 茨城県那珂郡東海村村松8 電話: 029-282-2022

願入寺がんにゅうじ

立派な山門は町指定有形文化財。実は尾張徳川家の御廟所から移築されたものなのだとか!

本堂から向かって左手の建物に仮本堂がおかれています。県指定、町指定の文化財も。

気さくにお話してくださった願入寺のご住職。大晦日には、除夜の鐘を撞くことができます。

浄土真宗の祖・親鸞聖人の孫が開いた
由緒あるお寺で心やすらぐ時間を過ごす

大洗と那珂湊の境を分ける海門橋のすぐ近くにある願入寺。宗派は浄土真宗で、如信上人という方が現在の福島県大綱の地に開いたのがはじまりと言われています。実はこの如信上人は、浄土真宗の開祖・親鸞聖人の孫にあたる方。教えも血脈も由緒あるお寺です。
願入寺はその後、常陸大宮、常陸太田など幾度か場所を移りながら、江戸時代に現在の大洗町へおかれることになりました。当時、水戸藩を治めていた水戸光圀公が願入寺の由緒を知り崇敬して、領内の土地を寄進したのです。その親交は厚く、光圀公が自ら銘を刻み寄進したと伝わる如信上人の御真影など、現在もなおゆかりを示すものが残されています。また、本堂の前にある大きな梵鐘「やすらぎの鐘」にも注目。重さはなんと約12.5トン!光圀公が願入寺について詠んだ詩も刻まれています。誰でも自由に撞いてよいので、御喜捨をしてぜひその音を聞いてみては。
東日本大震災以降、本堂は修復中のため入ることはできませんが、奥の寺務所内で参拝することができます。浄土真宗の教えは、すべての生きとし生けるものが救われることを願う阿弥陀様を信じ、念仏を唱えることで極楽浄土へ導かれるというもの。静かに手を合わせ、心の中で南無阿弥陀仏と称えます。とはいえ、難しいことを気にせずに「まずは気軽に足を運んでみてください」と話すご住職。お茶とお手製の梅干を頂きながら、会話の中でやすらぎと気づきを感じられるやさしいお寺です。

願入寺の御朱印
親鸞聖人嫡孫 浄土真宗第二祖の如信上人が開基した願入寺。正式には「原始眞宗岩船山大本山願入寺」。通常はその場で書いてくださいますが、ご住職が書いたものを元にした印を押してくださることもあります。

願入寺の梅干し
境内で採れた梅を使って作ったという、願入寺お手製の梅干し(こちらはなんと15年モノ!)。どなたでも訪れた人に振舞ってくれます。中には「梅干しが美味しいお寺」という人も多くいらっしゃるとか。

INFORMATION

国営ひたち海浜公園より車で約20分
所在地: 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町7920 電話: 029-266-2334 拝観時間: 9:00~16:30

AREA MAP

CONTENTS


地元スペシャリストがナビゲート

おさんぽコンシェルジュ

国営ひたち海浜公園のある茨城県ひたちなか市。北には東海村や日立市の工業都市、西には水戸市、笠間市といった歴史と伝統が息づく街、南には大洗町や茨城町、鉾田市といった大規模な野菜生産地に囲まれています。地元で暮らす観光マイスターや観光協会に在籍する皆さんに、お散歩したいオススメを紹介してもらいました♪

 


地元で出会った人に聞いてみる

さんぽのおとも道

絶景やおいしい料理など、旅の想い出はいろいろありますが、やっぱり一番印象に残るのはその町で暮らす人たちとの出会い。国営ひたち海浜公園の周辺で暮らす、笑顔が素敵な町の人たちにお話を聞いてみました。散歩のお供に、ちょっと寄り道したくなる素敵な出会い。きっとあなたの旅をホッコリしたものにしてくれるはずです。

 


ひたち海浜公園スタッフのとっておき

ひたち旅ばなし

地元で暮らす国営ひたち海浜公園スタッフだからこそ知っている、ちょっとマニアックな話をご紹介。周辺観光はもちろん、海浜公園の中のスタッフだから知っている秘密まで!ちょっとしたオタクネタから、一大イベントの裏側、そして海浜公園を支える地元の熱い人たちまで。いろんなジャンルのよもやま話を展開していきます。

 

 

ページトップへ